自分の気付きで、全社を動かす。次世代リーダー育成プログラム「NNX」で得た一段上の視座
ナイルでは、与えられた職務の枠を超え、一段上の視点で組織や事業の課題を見つけて、みずから変革を起こしていくカルチャーを大切にしています。
その象徴的な取り組みのひとつが、次世代リーダー育成制度「NNX(Nyle Next X)」です。
「課題解決に先回りできるようになった」
「小さなことでも声を上げていいと思えた」
「自分の意見で大きな企画が形になると気づいた」
と語るのは、福本洋介、千葉興子、伊藤嵩。
所属や年次、年齢も異なる3人は、NNXに参加した3ヵ月間で、視座と行動が大きく変わったといいます。
今回は3人に、参加にいたった背景やNNXを通じて得たものについて聞きました。
福本洋介(ふくもと ようすけ)
メディア&ソリューション事業部 エンジニア
2020年にナイルへ中途入社。広告プラットフォーム「NYLE TRIDE」の開発を担当。NNXには2025年1月〜3月で参加。
千葉興子(ちば きょうこ)
メディア&ソリューション事業部 編集者
2022年にナイルへ中途入社。情報メディア「カイドキ」「カーリースジャーナル」で編集を担当。NNXには2024年7月〜9月で参加。NNX参加当時は自動車産業DX事業部に所属。
伊藤嵩(いとう たかし)
DX&マーケティング事業部 マーケター
2024年にナイルへ新卒入社。ナイルが運営する「ナイルのSEO相談室」や「Nyle X Partners」のマーケティング推進を担当。NNXには2025年10月〜12月で参加。
<次世代リーダー育成プログラム「NNX」とは>
年齢や年次、役職を問わず、意欲ある正社員を対象とした3ヵ月限定の公募制次世代リーダー育成プログラムです。
各期3〜5名の参加者が選ばれ、各事業部の戦略会議の議事録をベースに、人事領域の執行役員と週次で直接ミーティングを実施。
経営層の意思決定プロセスや全社的な課題について議論を交わし、事業運営や戦略の立て方、組織の動かし方などの解像度を上げていきます。
現場の視点だけでは見えにくい、組織全体をより良い方向に導く「一段上の視座」を養い、それを活かしてみずからの手で自身のチームや事業部、ひいては全社をより良く変えていくことを目指す制度です。

目次
身近なメンバーが成長した姿から、NNXに興味を持った
——どんな思いからNNXへの参加に手を上げたんでしょうか。
伊藤:最初は、私のような新卒2年目ではなく、もっと年次が上の人が参加するものだと思っていました。
でも、それは制度的な制約ではなく、自分で勝手に線を引いていただけだと気づいて。
同じチームの先輩も過去に参加していたので、自分もやってみたいなと思いました。
福本:私も上長がきっかけでしたね。NNX参加後に視座がぐっと上がったのを間近で見て、「いい取り組みだな」と感じました。
それと、同じフロアで働く隣の事業部のメンバーが、事業部にエンジニアがいないことで困っているのを見ていたのもきっかけのひとつです。
NNXに参加して事業部や全社の状況や課題をしっかり知った上で、何か力になれないかと思っていました。
千葉:他事業部のことを少しでも知れたらいいなという好奇心から興味はあったものの、業務で手一杯で見送っていました。
でも、1期前で当時の上長が参加されていて、「絶対やったほうがいい。業務は協力するから」と背中を押してもらえたのがきっかけです。
ただ、「選ばれないだろう」と軽い気持ちで申し込んだのが正直なところです(笑)。

事業部の垣根を超えた対話で、隣の事業部も同じ悩みを抱えていると知る
——参加が決定すると、3ヵ月の活動がはじまります。各事業部の戦略会議の議事録を読み込みながら、週次ミーティングを重ねていかれたわけですが、実際に参加してみてどうでしたか?
福本:執行役員の宮野(衆)さんをファシリテーターに、NNXメンバーと毎週フランクに話しているんですが、宮野さんによる事業や経営の解説がすごくわかりやすくて。
議事録には淡々と決まったことが書いてあるけど、宮野さんが「これにはこういう経緯があって」と私たちが知らない背景も教えてくれるので、内容がストンと入ってくるんです。
<宮野が登場する記事>
伊藤:その点はすごく良かったですよね。
あと、ラフに話ができるんだなと驚きました。
「メディア&ソリューション事業部(以下、MS)ってそもそもどうやって売上を上げているのか」のような、初歩的な質問も歓迎される雰囲気で。
知らないことを率直に聞ける環境だと分かって安心しました。
千葉:私のNNX同期メンバーは、コーポレート本部の法務・森井(貴也)さんや、自動車産業DX事業部(以下、MDX)のセールス・坂東(采夏)さんでした。
コミュニケーションが上手な2人だったおかげで、初顔合わせから気さくに話せましたね。
私と全然違う立場からの意見を聞けて、想像以上に学びがありました。
<森井、坂東が登場する記事>

——そうした対話の中で、課題は見えてきたのでしょうか。
福本:私は全社的な組織課題が気になりましたね。
当時は退職者が増えていた時期でした。
所属している部署で成長の限界を感じたとしても、他部署で活躍できそうな人が辞めていくのを見て、「もったいないな」と思っていたんです。
ナイルには「フミダス」という社内異動制度もありますし、それを活用してくれればいいのにと…でもあえて使わないのには、何か理由があるのではないかと考え始めました。
そこで、異動経験のある人や異動を検討したことのある人などにインタビューすることにしたんです。
そうしたら、「異動したら戻れない雰囲気がある」とか「仕事内容を知らないまま異動するのが怖い」といったことが理由としてあるようで。
だとすると、「ちょっと他事業部や他職種の仕事を体験できる仕組み」があればいいんじゃないかと思い、解決への制度の提案を進めることになりました。
<「フミダス」の紹介記事>
千葉:私は、所属していたMDXのメディア運営で、編集者がライターさんとのやり取りに多くの工数を取られているという課題を感じていました。
ナイルではすべての事業部に編集者がいるのですが、その人たちの話を聞いていると、他事業部も同じ悩みを抱えていると知ったんです。
なので、優秀なライターを育成する仕組みを作れば、事業運営も楽になるし、外部に提供できれば事業としても成立するのではと思い提案に向けて動き出しました。
伊藤:「他事業部も同じ悩みを抱えている」とか「その解決策は他の事業部にも応用できそう」というのは、NNXに参加したことで見えてきましたね。
私が所属するDX&マーケティング事業部(以下、DXM)では、SEOコンサルティングが中心商材ですが、ブランディングやSNS、広報といった、より上流のマーケティング知識も深めておく必要がありました。
そんな時に、NNX同期のMDXのマーケター・原川(眸)さんから、車のサブスクリプションサービス「カーリースカルモくん」のマーケティング施策を聞いたんです。
とてもいい施策を実施されていたので「これをDXMはもちろん、全社で共有できたらいいのに」と感じて、事業部を超えてナレッジを展開できるような企画を考えることにしました。

チームと会社を巻き込んだ、三者三様の企画提案
——NNXでは新制度やプロジェクトの提案は必須ではないものの、皆さんは課題をもとに提案を形にしましたよね。どんなことを解決するために、どんな提案をしたのか教えてください。
千葉:私は、さっきお伝えしたライター育成を念頭に置いた提案をしました。
記事制作のクオリティ向上と効率化を目指す「編集者プロジェクト」です。
部署の垣根を越え16名のメンバーが参加し、他部署が運営するメディアのライティングに挑戦したり、各事業部マネージャーからのマンツーマンフィードバックを受けたり、全4回のプログラムを2期にわたって実施しています。
「伝わる文章とは」について改めて考え、他メンバーとの情報交換を通じて、編集者としてのライティングスキルの向上を目指しました。
当初は異なる形式の企画を考えていましたが、議論した結果、NNXの参加期間で事業化するのは現実的ではないという着地になり、この形に落ち着きました。
福本:このプログラムには編集者だけではなく、広報のメンバーも参加していたのが良かったですよね。
「良い文章とはどのようなものか」「読みたくなる記事タイトルとは」についてマネージャーの意見を聞いたり、ディスカッションしたりする機会があったそうで、僕も気になりました。

伊藤:私も千葉さんと似ていて、ノウハウの共有やスキルアップを目的にした勉強会「マーケターセッション」を開催しました。
各事業部のマーケターや広報担当のメンバー3名に声をかけて、オウンドメディアが低調なときの打開策や、SNSを活用したブランディング戦略、さらにはSEO・SNS・広報の相互連携の在り方、具体的な成功事例まで話してもらいました。

コンサルタントやマーケター、セールスなど、全社から40名ほど参加してくれて、「メディア改善のヒントをもらえた」「他部署の成功事例が新鮮で、新しい施策の発想につながった」などの声をもらっています。
これをきっかけに部署間のコミュニケーションが活発になることがゴールだったので、その起点にはなれたかなと思います。
福本:私は、“社内兼業”を可能にするシステム『ナイルクエスト』をローンチしました。
社内のメンバーからのさまざまな依頼をゲームの「クエスト」に見立て、楽しみながら解決に貢献できる仕組みです。
本業以外のタスクにも気軽にトライできるため、事業部の垣根を越えて、社内兼業・社内副業のような感覚で幅広いスキルや経験を積むことができます。
この形に至るまでには紆余曲折ありましたが、NNX同期メンバーや宮野さんとブラッシュアップしたり、経営メンバーからアドバイスをもらったりして、公開することができました。

千葉:いいですよね、ナイルクエスト。私もこれで他事業部のサービスサイトに載せるコピーを考えさせてもらい、いい刺激になりました。
福本:クエストへの参加、ありがとうございます!
スタートして1年以上経ち、そのあいだに追加機能を付けたり、UI/UXをアップデートしたりしています。
業務で困ったことがあれば、「クエストで募集しよう」というコミュニケーションも見られて、うれしいですね。
——皆さんそれぞれ大きな企画に取り組んでいますね。代表や役員陣がいる経営会議で企画案をプレゼンしたそうですが、どうでしたか。
千葉:こういった提案の場は不慣れだったので、前日からご飯も食べられず、眠れませんでした(笑)。
エアコンが効いている部屋にいたのに、プレゼンが終わったら汗びっしょりで…。
でもあの場を経験したおかげで、業務で緊張する場面があっても「あれを思えば今回は大丈夫」って思えるようになりましたね。
福本:千葉さん、乗り越えましたね(笑)。
僕は、周りのすごい人たちに助けてもらった実感が強いです。
ファシリテーターの宮野さんはもちろん、NNX同期メンバーだったDXMのコンサルタント・山口(航)さんや、MDXセールス・岩澤(輝)さんがいたから形になりました。
山口さんは議論を深めるのが上手く、岩澤さんはプレゼンという大役を担ってくれて、それぞれの職能を活かした最高の“パーティー”でしたね。
異なる事業部のメンバーとプロジェクトを進められて楽しかったです。
——大人数を巻き込む企画や開発が必要な企画など、大掛かりなプロジェクトを推進されましたが、工夫したことはありますか。
福本:議論がある程度進んだ頃に、ヒアリング内容をもとに「ナイルクエスト」のプロトタイプを先に作って会議に持っていったんです。
まだ生成AIがここまで発達していなかった時期に、32時間という短時間で開発するという個人的な挑戦もしていました。
伊藤:32時間であんなシステムを…すごいですね!
福本:何もないところで「やりましょう」と言っても動きにくいですが、実際のサイトがあると「じゃあこういう機能が欲しい」と具体的な意見が出て、議論が加速しますから。
千葉:私は、各事業部の編集責任者で経験豊富なマネージャー3名に協力をお願いして講師になってもらい、スケジュールや内容についても意見をもらいながら、プログラムの中身をとことん調整しました。
それぞれの視点から「こうしたほうがもっとスキルアップにつながりそう」などフィードバックをもらえたのは大きかったです。

一段上の視座から、自身で問いを立てて動く楽しさ
——NNXを通じて得た学びを教えてください。
福本:まずシンプルに、視座が上がり、視野も広がりましたね。
事業戦略や経営層がどう考えているのか、あるいは隣の事業部がどんな工夫をしているのかを知ることで、仕事の見え方がガラリと変わりました。
伊藤:マネージャーや役員の方々と目線を合わせやすくなりましたね。
経営会議の議事録などを通じて、前提となる情報量が増えたので、より的確な提案ができるようになったと感じます。
普段の業務への向き合い方も変わりました。
例えば、展示会のリーダーを務めたとき、以前の自分なら「何枚名刺を獲得できたか」という目先の指標に目が行きがちだったと思います。
でもNNXを経験して、その後のインサイドセールスやフィールドセールスの動きまで意識し、「最終的な受注まで見届ける」という視点を持てました。
これも全体を俯瞰して見られるようになったからこそですね。
千葉:私は、どんな仕事に対しても「会社にとっての意義や利益」を前提に考えられるようになりました。
以前から意識はしていたものの、どこかぼんやりしていたものの輪郭がクリアになった感覚です。
——モノの見方が1段上にアップデートされたんですね。それに伴って、自分の「役割」に対する捉え方なども変わっていったのでしょうか。
伊藤:「自分にできることって、別に限られていないんだな」と思えるようになりました。
自分の意見や行動をきっかけに大きな企画が形になっていくという今回の経験を通じて、年次や役割に関係なく、主体的に関わることの大切さを実感しましたね。
千葉:本当にそうですよね。「ひとまず声を上げてみる」ことへの抵抗感が少なくなりました。
声を上げるのってなかなか勇気がいりますが、今はもっと気負わずに発信できるようになっています。
そうやって自分が発した小さな声に、みんなの意見や考えが合わさることで、組織がより良く変わっていくプロセスを今回経験できました。
だからこそ、今は「課題=改善のチャンス」だとポジティブに捉えられるようになりましたね。
伊藤:決まった正解がない中で課題を見つけてヒアリングや企画立案を行い、実行まで泥臭く進める——そういう経験がNNXでできたからこそ、受け身にならず、みずから問いを立てて動くことの重要性を実感しました。
主体的に行動し、周囲を巻き込みながら組織に価値を生み出していく感覚を学べたのは大きかったです。
——他部署のメンバーと関わる中で、どのような気づきや学びがありましたか?
伊藤:マーケターセッションでは多くの方に協力してもらう必要があったのですが、ただお願いするのではなく、企画の目的や意義をしっかり伝え、共感してもらうことが物事を前に進める上で不可欠だと痛感しました。
千葉:異なるチームであっても、根底にある課題は似ていることが多いと気づきました。
それがわかれば、1on1で上司に相談してみたり、関連業務のメンバーを飲みに誘って「これいっしょにやりませんか?」と声をかけたり、アクションのハードルも下がりますよね。
福本:自分の事業部にいると日々の仕事で手一杯になりがちで、他部門が何をしているのか、どんな人がいるのかを知る機会はなかなかありません。
だからこそ、あえて時間を作って部門の壁を越え、意見を交わしながら一つのテーマに向かって進む体験そのものが、本当に大きな学びでした。
組織は、人と人がつながることで変わっていく。そして「ナイルには、本当に素晴らしい人材がたくさんいるんだ」という可能性を肌で体感できたことこそが、NNXで得た一番の財産ですね。

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