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ブレーキではなくアクセルに。事業成長を後押しする法務メンバーが目指す姿

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不確実な未来に向かってドラスティックな意思決定を積み重ねていくベンチャー企業においては、「リーガルリスクをチャンスに変える」法務であるか否かが事業成長のカギを握っているといっても過言ではありません。

ナイルの急成長の影には、自社サービスを愛する一人の社員として事業創出に寄り添い、リスクを超えるために知見を使う法務チームの存在があります。

今回は、「事業ファースト」を掲げる法務チームの3名に、ナイルの法務の立ち位置や目指す姿について話を聞きました。

コーポレート本部 法務ユニット

眞崎久美子(まさき くみこ)
ユニットマネージャー 内部監査責任者
法律事務所での経験を経て、上場企業やベンチャー企業にて、法務チームの立ち上げや新規事業の立ち上げ、子会社設立、総会運営等に携わる。ナイル入社後は、リーガルチェックに加えPマーク運用管理、総会、内部監査、マンガ部立ち上げなどを行う。

森井貴也(もりい たかや)
新卒入社したプライム上場会社で8年間、法務として従事。回線やOA機器などの販売・卸事業や新規商品企画の建付けなどの業務に従事。2022年にナイルへ入社後は、定常のリーガル業務に加え、機関法務や、既存の社内運用改善などを実施。趣味はマンガ、ゲーム、スキー。

時原一塁(ときはら かずき)
新卒でプライム上場会社とそのグループ会社の法務部で稼働。主にメディア商材や宅配水サービスを対応。その後ナイルに転職。入社後は、リーガルチェックの他、RPA等の各種ツールを利用した法務業務効率化も行っている。野球部、麻雀部、辛いもの部、サッカー部、アニメ部、マンガ部、GAI(生成AI)部と7つ掛け持ち。

能動的に事業部との距離を縮め、気楽に相談できる地盤を作る

――「法務」というと事業とは一線を画したところに存在しているイメージがありますが、ナイルの法務チームの皆さんはどのような意識で業務にあたっているのでしょうか。

眞崎:会社がやりたいことをやるにはどうすればいいか、事業成長をどう支えていくか――ナイルの法務は、事業側と同じ視点を持つことを強く意識していますね。

まだ世の中にない、新しいものを生み出すのってたいへんじゃないですか。試行錯誤してやっと…というところで事業がよりスムーズに進められるように、パートナーになれる法務でいたいと思っています。

時原:法務への相談というと、何となく敷居が高いと感じられているように思うんですよね。
問題が起こりそうだけど、報告するのに躊躇して、結局法務に話が持ち込まれるのは最終段階になる。そうすると、どうしても案件を止めざるを得ないこともあるんです。

なので、そうならないように、普段から事業側と接点を持って、フラットに話をしてもらえるようにしていますね。飲み会に呼ばれたら基本的に行くとか。

森井:私も眞崎さんも時原さんも、声が掛かればできるだけ顔を出しますよね。
それはただ飲みたいからだけじゃなくて(笑)、事業部の人とフラットに話ができる関係性を作っておきたいと思っているからなんですよ。

法務ってどうしても事業のブレーキをかける敵のようなイメージを持っている人もいるかもしれませんが、そうじゃないんだよと。

ふだんから仕事のことも気軽に話せる雰囲気を作っておけば、問題になる前に声をかけてもらえたり、潜在的な課題を見える化して価値を生み出したりすることができると思うので。

時原:そうですね。法務は事業においてブレーキを踏むのではなく、アクセルの踏み方を伝える仕事だと思っています。

リスクがありそうなことを「それはできない」で終わらせるのではなく、「どこまでならできるか、どうやったらできるか」を考えて提案していくのは、ベンチャーの法務としてあるべき姿だと思うので。

時原一塁

――なるほど、時原さんがたくさんの部活を掛け持ちしたり、積極的にコミュニケーションをとったりしているのはそういう理由だったんですね!

時原:いろんなところに顔を出す地道な積み重ねの成果なのか、Slackで気軽に質問を投げてくれる人が増えましたよね。
基本契約と個別契約の違いってなんなの?とか、契約書の内容がよくわからないとか。

森井:眞崎さんが作ったマンガ部は、事業部を超えて盛り上がっています。活動の翌日、業務に戻ったらさっそくDMで質問が来ていました。

眞崎:入社してすぐ作った部活なんですが、今では28名も部員がいて、コミュニケーションに活かされていてうれしいですね。

眞崎久美子

事業に対する情熱を感じ、なんとかして助けたくなる

――時原さんは業務効率化にも積極的で、他部署の相談にもたくさん乗っていますよね。そういうところからも、部署を超えたつながりが生まれているのかなと。

時原:それもありますね。先日も、事業部から業務効率化の相談を受けました。

眞崎:時原さんは、業務を常に「自動化できないかな」「もっと単純化してみんなを楽にしてあげられないかな」って視点で見ているんだと思うんですよ。

時原さんと話をしていると、そういう顔をしているときがある。そんなときは、私の話をあんまり聞いてないかもしれないですけど(笑)。

部署内でも、契約書をボタンひとつで作成して、メールの下書きも自動で作成するツールや、リーガル依頼を法務メンバーにリマインドするシステムを構築して、ただ手を動かすだけの作業をどんどん効率化してくれているんですよ。

時原:ありがたいのは、森井さんがアウトプットしたものの壁打ちをしてくれることですね。
森井さんからもらった改善提案をもとに改修を重ねて、ツールをより良くしていくことができています。

実は、RPAは前職のときに習得したんです。でも、比較的規模の大きい上場企業だったので、ひとつ改善するにもとにかく細かい説明と決裁が必要で、なかなか実践的に使用する機会がありませんでした。

法務としてのスキルアップ、キャリアアップはもちろん、そうしたスキルが活かせそうだと感じたのも、ナイルに転職した理由のひとつなんです。
ナイルは、RPAやChatGPTを使った効率化や商材づくりに積極的で、そういうことをおもしろがって仕事をしているメンバーが多い印象がありますね。

森井:その感じ、なんとなくわかります。

前職で商品企画をサポートする業務をしていたんですが、企画を持ってくる人自身が、その企画を心から良いものだと思っていないときは、私もどう磨こうか悩むこともありました。

その点ナイルでは、トップダウンで言われたことをこなしているという感じはなく、全員が自社のサービスに愛を持って取り組んでいる印象です。

眞崎:仕事はもちろん全うしますが、法務も人間です。ナイルのように、一人ひとりが情熱をもって事業に取り組んでいるのが伝わってくると、よりもう一歩踏み込んで、やりたいことを実現させたいと、一肌脱ぎたくなるんです。

私自身、前職の立ち上げ期に感じていた「事業をいっしょに作っていく」感覚がナイルにもある気がして、さらに新しい刺激を受け、自身のストレッチを実感する日々で、転職した甲斐があると感じています。

森井貴也

生産性を高めたスピーディな対応が「事業ファースト」を体現

――法務として日々のリーガル業務をこなしつつ、各自の得意分野を活かして活躍されていますが、ふだんはどのように業務を割り振っているのでしょう。

眞崎:バックオフィス業務全般を管掌する長澤(斉)さんの発案で、曜日ごとにレビュー担当を決めています。

ほとんどの会社は、事業部ごとに法務担当がついたり、ひとつの案件に伴う作業をみんなで分担したりするやり方だと思うんですよね。

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合言葉は「事業ファースト」。事業成長に積極コミットする管理部門の心得とは

時原:そうですね。すごく新鮮なやり方だと思います。

眞崎:レビューを曜日制にすると、レビュー担当以外は1日を別のプロジェクトや改善系に時間を使うことができます。
定常業務のボリュームが大きいと、定常業務以外で自分に回ってきたボールを次に送ることがなかなかできませんから、かなり助かっていますね。

森井:定常業務中に別の取り組みに手を付けると集中力が途切れますし、逆に自分のやりたいことに熱中しすぎると事業部からの依頼に対するレスポンスが遅れます。
分業制で1日を自由に使える体制はユニークで、有意義な取り組みだと思いますね。

眞崎:2023年の3月からは私がマネジメントを担当して、定常業務は2人にメインでお任せしています。

定常業務以外は、3人それぞれの強みが活きる領域を割り振っている形ですね。

私は不測事態対応やセキュリティ、内部監査を担当し、時原さんは各種法務業務の効率化、森井さんは手作業とシステムのあいだで調整をとりながら運用面の整備、資料作成などをしています。

森井さんの、社内のナレッジ共有サイトでの法務解説も好評ですよね。

リーガル作業に不慣れな人もイメージしやすく解説

森井:探り探りやっている段階ではありますが、よく受ける質問や誤解がありそうな部分について、事業部の皆さんに親しみのある言葉で解説するようにしています。

これも、法務に親しみを持ってもらえるきっかけになったり、スムーズな事業運営の助けになったりすればうれしいですね。

法的な知見を活かして、事業の未来をともに作っていきたい

――ありがとうございました。最後に、今後の展望をお一人ずつお聞かせください。

森井:引き続き、いろいろな方とコミュニケーションを取って、法務に気軽にアクセスできる環境を作っていきたいです。

案件として投げるほどじゃないような軽い相談を、世間話として投げてもらえるような関係性を、社内でひとつでも多く築いていきたいですね。

時原:私がずっと意識し続けているのは、回答の質と速度を両立すること。今後も、自分で作った「光の速さで対応します」というSlackのスタンプを活用して、有言実行で事業全体の循環速度を速めるために力を尽くします。

眞崎:法的に良い、悪いの判断だけでなく、「それってやる意味があるのかな」「ナイルがやると、どんな未来が拓けるのかな」という視点でサービスを見ることがとても大事だと思っていて。
法務としてだけでなく、一人の消費者としての目線を忘れずにいたいですね。

事業をやる目的や社会的な価値を理解したうえで、法的な知見を活かして事業の未来につながるアドバイスをしていきたいです。