【ナイルって実際どう?】SEOの守備範囲は“いわゆるSEO”を超える―Webコンサルタント・経験者編
企業のコーポレートサイトや求人情報サイトを見ると、どういったことに力を入れている会社なのか、どういう人材を募集しているのか、どういうカルチャーを持っているのか…といったことは、ある程度書かれています。しかし、実際転職してみてどうなのか、その実態がなかなか見えてこないと感じている転職希望者の方は多いのではないでしょうか。転職後のミスマッチを防ぐために、できるだけたくさんの情報にふれておきたいですよね。
そこで、候補者の方が知りたいであろう「ナイルに転職した人の本音」をあぶり出すべく、ナイルの取締役・人事本部長である土居健太郎が、転職組のメンバーに生直撃する連載がスタート!採用面接でよく聞かれる質問に、盛らず偽らず、綺麗事ナシで答えてもらいます。
初回に登場するのは、デジタルマーケティング事業部のWebコンサルタント。こちらの職種は、前職でもWebコンサルタントとして活躍してきた「経験者メンバー編」と、異職種からナイルに入社して初めてWebコンサルタントとなった「未経験者メンバー編」の2回連続でお届けします。まずは、経験者メンバー編!
<未経験者編の記事>
【ナイルって実際どう?】実践の場でコンサルティングの幅を広げることが成長の肝!―Webコンサルタント・未経験者編
デジタルマーケティング事業部 Webコンサルタント
池谷優一(いけや ゆういち)
前職は事業会社にて、自社商材のWebマーケティングに従事する傍ら、EC通販企業を対象にCRM構築、同梱物やメールマガジンの戦略設計などを支援。2019年にナイルへ入社。SEO戦略設計、オウンドメディア構築・運用、UI/UX改善によるCVR向上などのWebコンサルティングを担当する。
長谷川美紀(はせがわ みき)
Webマーケティング会社にて個人事業主・中小企業を対象としたコンサルティング業務に従事。SEOや広告運用、サイト制作、コンテンツ制作などの支援を行う。2020年にナイルへ入社。BtoB・BtoC問わず、幅広い業界のオウンドメディア運用支援、サービスサイトのコンサルティングを担当する。
目次
自分よりSEOに詳しい人がいるところで成長したかった
――2人はWebコンサルの経験者として入社されましたが、前職ではどんなことをしていたか、転職を考えた理由とあわせて教えてください。
池谷:僕は40~70名くらいの規模の会社で、実質一人で自社商品のマーケターをやっていました。
Webサイト構築からデザイン、デザイナーの業務管理、CV改善まで一通り担当していましたが、Webを知っているのが僕しかいないので、フィードバックがもらえなかったんです。
なので、これでいいのかがわからないし、ノウハウも貯まらないので、成長の鈍化を感じていて。そこで、Webのことを語れそうな仲間がいる会社を探して、転職活動を始めました。
長谷川:私は小さい会社でWebコンサルタントをしていました。仕事内容は、SEOからLPの作成、コンテンツ周りまでいろいろやっていましたね。中でもSEOは、当時の社長が始めたことを私が引き継いでチームを作っていったので、立ち上げメンバーであり、一番の古株といった感じで。
そして気付いたときには、池谷さんと同じくSEOについては自分が社内で一番詳しい存在になっていて、わからないことはWebで調べて提供するような状態だったんです。そこで、自分よりSEOに詳しい人がいるところでないと成長できないと感じて、転職を決めました。
――実際、ナイルに入ってみてどうですか。転職で叶えたかったことはできていると思いますか。
池谷:ある程度はできていると思います。
長谷川:やっぱりSEOに詳しい人がいて、質問したらすぐ答えが返ってくるのがうれしいですね。
また、長く同じクライアントを担当していると、どこかで効果が打ち止めになって、SEO以外の施策も提案するようになります。そういう場合にも、気軽に相談することができるメンバーがいるので、テクニカルな知見が増えますし、提案の幅も広がっています。
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ナイルでいうSEOの守備範囲は思った以上に広い
――ナイルといえばSEOのイメージが強いせいか、「入社して身につくのはナイルのSEOの知見だけなんじゃないか」と懸念する転職希望者は多いんです。
池谷:僕も実際、SEOってmeta descriptionにキーワード入れたり、内部リンク調整したりと、細かい施策ばかりでだるいなと思っていたんですけど(笑)、ナイルへの入社を決める前に現場のメンバーと飲みに行く機会があって、そのときにナイルでやっていることは思った以上にマーケティングなことを知って、入社を決めた経緯があります。
ナイルでいうSEOは、検索キーワードで上位表示させてセッションを増やすだけじゃないんですよね。SEOのテクニカルなこと以外にも、コンテンツマーケティングやアクセス解析、UI/UX改善、CVR改善なども含めてSEOコンサルティングの領域だと捉えています。つまり、世間一般でいうSEOの話ってほぼしてないかもしれません(笑)。
長谷川:してない、してない(笑)。上位表示させて流入を増やすよりも、CV数を増やすための施策を提案してほしいという依頼はよくありますし。
池谷:そもそも、流入を稼ぐ目的はCV数を上げるためですからね。だからEFOもやるし、ブランドの打ち出し方を考えたりもするし、サイトのリニューアルの提案もするし。結論、ウェブサイト全部見ています。
――具体的にどういった案件を担当していますか。
長谷川:転職エージェントのクライアントがいるんですが、最初はWebメディアのトラフィックを増やしてほしいという要望でコンテンツSEOに取り組んでいて、流入は増えてCVも増えてきていたんです。でもまだ足りてないよね、というのが課題としてあって。
そんなタイミングでサイト全体をリニューアルするという話が出たので、であればメディアだけじゃなくサイト全体の戦略からまるごとナイルでやりましょうという話に発展して、今ちょうど取り組んでいる最中です。ユーザー調査や競合サイト分析をしたうえで、カスタマージャーニーマップを作って必要なコンテンツを洗い出したり、サイトのUIデザインを設計したり、このあたりはもう、いわゆるSEOじゃないですよね…。
――最初はSEO文脈で依頼をいただいていたものが、サイト全体のコンサルティングに展開していったんですね。
長谷川:クライアントとの関係性が深くなってくると、先方からSEO以外のご相談をいただくケースが増えますよね。「自社でMAを使ってマーケティングをやっているけど、うまくいかないので見てほしい」とか。ご相談に応じて、どんな関わり方ができるかを考えることも多いです。
池谷:クライアントが大企業の場合は、同じデジタルマーケティングでもSEOや広告、SNSと縦割りで担当がそれぞれ違うことが多いので、そういう場合はSEOにコミットする形になるケースはあります。
ただ、中小企業やスタートアップの場合は、クライアント社内にリソースが足りないことや専任担当がいないことが多いので、いわゆるSEOだけじゃないサポートを求められることも多いんです。なので結局、自分がWeb担当のようになっていろいろ施策を考えているケースは結構あります。
――池谷さんが担当している案件の中だと、どういうケースがありますか。
池谷:長くナイルとお取引させていただいているクライアントで、家庭教師を派遣している企業を担当しています。そちらではブランドの打ち出し方に課題を持っていたこともあって、サイトリニューアルを提案しました。
制作会社も紹介した上で、どういうサイトにするかすべていっしょに考えて、リニューアル後のSEOはもちろん、コンテンツやメルマガ配信の提案、効果測定、A/Bテストなどまでナイルで行っています。
その後、同じクライアントの別事業部からも引き合いがあり、今ブランドの打ち出し方の部分から戦略を考えているところですね。
――もうひとつ、クライアントワークよりも事業会社にいたほうが、いろいろ自由にできそうという話を聞くこともあるんですが、そのあたりお2人はどう思いますか。
長谷川:事業会社に勤めたことがないので想像でしかないですが、事業会社のほうが社内の稟議とか調整業務とか…自由に動けなさそうっていうイメージがあったんですよね。
というのと、ひとつのサイトだけをずっと運用するよりも、いろんな企業のサイトを見るほうが自分に合ってると思ったので、ナイルに転職しています。もちろん、クライアントワークはたいへんだろうな…と、わかってはいましたが。
池谷:前職が事業社側だったから思うのは、確かに自由度はクライアントワークより高いかもしれないけど、自分である程度の裁量を持ってやるには、周りのメンバーを黙らせるくらいのスキルがないとダメなんですよね。
中途半端なスキルでは、いくら事業社側にいても大きく物事を動かすことはできないので、想像以上にやれる範囲は限られると思います。
なので、自分には十分なキャリアやスキルがないと思っているなら、まずクライアントワークでさまざまな企業を担当して経験を積んだほうが、将来的な選択肢は広がるんじゃないかな。
成長するには、自分で情報を取りに行く姿勢が必要
――ナイルに入社する前のイメージと違ったところはありますか。
長谷川:ちょっと意外だったのは、「教えて育てる」よりは自立を求められる環境ですね。入社直後から基本的なSEOノウハウをインストールする研修が3ヵ月行われるものの、会社主導で「教えてもらう」機会が得られるのはそこまで。基本的には自分で情報を取りに行く姿勢でいないといけません。
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池谷:確かにそれはありますね。「教えてくれるのを待つ」タイプだと厳しいかもしれません。
――ナイルで成長できるかどうかは、「みずから学ぶ姿勢があるか」にかかっているということですね。
池谷:あともうひとつ、入社して驚いたのは、実は結構ゴチャゴチャしてるってことですかね。
――というのは?
池谷:コーポレートサイトに掲げられている「全員、事業家」などのバリューや、なんとなくのイメージから、もっとデジタルを駆使した最先端な仕事の仕方をしていると思っていたんですけど、意外にまだ泥臭い部分もあるんですよね。
例えば日報の入力といった細かいところから、事業部内のワークフローやノウハウの共有は、改善の余地がまだ多くあるなという印象です。
長谷川:私ももっとスマートかと思っていました(笑)。新しいツールと古いツールが併存していたり、ノウハウの共有がアナログだったりする部分は、今まさに整備している最中ですよね。
――デジタルマーケティング事業部の場合、ハードワークを気にする人も多いんですが、実際はどうですか。
池谷:僕はクライアントとのミーティングが結構多くて、その準備に時間をかけることは多いです。ただその分、ミーティングがない日は残業をしないようにするなど、濃淡をつけるように自分でコントロールしています。
長谷川:一時的にでも業務量が多すぎて就業時間のコントロールが難しいことがあった場合は、相談すればアシスタントに依頼するなどしてリソースを調整してもらえるので、限界値を超えたりすることはないです。
――やんちゃな働き方はしなくていいけど、予定が詰まって焦ることはある?
長谷川:やることがどんどん積み重なって、「わー!」ってなることは多いですけどね(笑)。
池谷:深く考えずにこなせる仕事が少ないので、結果的にタスクが溜まっていくことはありますね。考えるプロセスに費やすエネルギーが膨大で、そこで体力を消耗する…というのはあります。
長谷川:おっしゃるとおりですね。一つひとつしっかり考えて進める必要があるので、頭をすごく使います。「考える」ところさえクリアできれば、すごく楽になるんですけど。
――「考える」プロセスは、ノウハウをマニュアル化できないところですよね。そういう部分を含めて、わりと個人ワークに近い感覚なのかな。
池谷:そんなことはないですね。大半の案件はSEOのコンサルタントだけでは完結しないので、サイト改善を担当するメンバーやコンテンツ編集者と連携はしますが、基本的にはコンサルタントが全体をコントロールする必要があります。だいたい、1つの案件でチームメンバーが3~4名いるイメージでしょうか。
――チームを感じる瞬間はある?
池谷:デジタルマーケティング事業部は、Webコンサルタントをはじめ、セールスやコンテンツ制作など、専門性を高く保てるように職種ごとにグループが分かれていますが、それぞれがしっかり組織として動いているので、そういう意味でチーム感はちゃんとありますね。
長谷川:あとは、最近だと30分のミーティングでSEOについて語らう取り組みを始めました。その中で、些細な困り事や、成果が出た事例を出し合うなどして、チーム全体でノウハウを共有するようにしています。
責任感があって、地道に努力できる人に向いている組織
――ナイルに向いているのはどんな人だと思う?
長谷川:責任感がある人。例えば、クライアントをはじめとした関係者へのメール返信とか、一見すると地味な作業も多いですが、とても大切な業務。そういった細かい作業も面倒がらず、やるべきことを淡々とこなせることが大事だと思います。
筋トレやマラソンを地道にやり続けられるような人には、向いているんじゃないかな。
池谷:そうですね。ドラクエのレベル上げをやり続けられるとか…ひとつのことをコツコツやり続けることが苦にならない人にはおすすめですね。
あとは、勉強好き、追求好きな人。SEOの世界では、「なんでこうなってるの?」を考えることもすごく多いので。
長谷川:あと、先ほども出ましたが、自分から情報を取りに行ける人であることもすごく大事です。プロフェッショナルの多い環境を活かすも殺すも自分次第。自分で自分のキャリアを作っていく気概のある人なら、きっと活躍できると思いますよ。
※本記事は2021年7月13日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。