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ナイルSEOコンサルの関門、新メンバー向けオンボーディングプログラムとは?

こんにちは。デジタルマーケティング事業部(以下、DGM)採用教育ユニットの糸田川五大です。DGMの教育担当として、新たに入社したメンバーや、関わってくださる業務委託の方々が少しでも早くSEOコンサルタントとして活躍できるよう、研修・マニュアル整備・コミュニケーションの活性化といった仕組み作りに取り組んでいます。 ここでは、入社直後から行われるコンサルタント向けのオンボーディングプログラムについて、その目的や概要について紹介しましょう。以前、DGMで運営しているメディア「ナイルのSEO相談室」で「SEOコンサルの新人研修プログラムの作り方」として記事を公開していますが、現在はリモートワーク環境に合わせて内容を更新しています。弊社のWebマーケティングのコンサルタントを志望されている方にとって、興味深い内容になれば幸いです。
糸田川 五大(いとたがわ ごだい) ナイル株式会社 デジタルマーケティング事業部 採用教育ユニット 2015年新卒入社。SEOコンサルタントとして、不動産・求人・ECなど大規模サイトの設計支援や、BtoBニッチ商材サイトのマーケティング支援を経験した後、社内の育成体制の構築・ノウハウ可視化・新人研修を担当。歴史・地理の雑学が得意。

オンボーディングプログラムの狙い

DGMのSEOコンサルタントとして入社したメンバーには、前職での経験を問わず「入社半年で事業部の基準に沿った一人のコンサルタントとして顧客の前に立てるようになる」という目標を課しています。その中で、DGMでのオンボーディングプログラム期間は3ヵ月程度。座学で行うのはそのうちの最初の2ヵ月で、残り1ヵ月は実際の案件にかかわって仕事を覚える、いわゆるOJTの形をとっています。 ただ、オンボーディングプログラムをやったからといって、誰でもコンサルタントの仕事ができるようになるわけではありません。 SEOコンサルタントは単なる「Googleのことに詳しい人」ではなく、Googleに関する最新の情報に基づいた適切な判断をするのはもちろん、多様なサイト・顧客組織の状況を加味して、サイトの売上・利益に貢献していく必要があります。そのためには現場で多くの“深い”経験を積んでいくことが不可欠。 ですが、「SEOに関する基本的な手段や考え方が覚束ない」といった初歩的な問題で失敗してしまっては、スタート地点に立つこともできません。なので、現場で多くの経験を積んでコンサルタントとしての成長機会を得るためにも、一定の正解がある初歩の部分は最速で終わらせてもらいたい、というのがオンボーディングプログラムの位置付けになっています。 日々事業と市場について本気で考えている顧客に伴走していくパートナー(=コンサルタント)となるのは、決して簡単なことではありません。用意してある「教育」だけで実現できるものではなく、メンバーの「学び」と「成長」によって実現されるものなのです。

ナイルのWebコンサルタントについて気になった方はこちら

オンボーディングプログラムで何をやる?

下の表は、アソシエイト(研修期のメンバー)・コンサルタント・シニアコンサルタントという、コンサルのフェーズ別の要件です。 オンボーディングプログラムの最初の2ヵ月で教える範囲は、下の表のオレンジ枠で囲んだ領域。 ・所定のSEO業務を正しい知識・判断のもとで行える ・SEOに関わるWebマーケティング領域の基礎的な知識があり、ユーザー起点の発想ができる これはおもに教育ユニットと所属チームのマネージャーが共同で進めます。 ちなみに、入社後半年で辿り着いてほしいのは赤枠の「コンサルタント」フェーズ。 段取りは、その人のこれまでの経験や、入社第1週に行う基礎テストでのパフォーマンスを踏まえて決めていきます。マーケティングに関わるクライアントワーク経験はあってもSEOはこれからというメンバーには、基本のキから進めていきますし、それまでのキャリアでSEOの実務に携わってきたメンバーには、前歴での経験をどうやって幅広い業界・サイトタイプで通じるものにしていくかのすり合わせに力点を置き、基本のステップを調整することも。 ■SEOコンサルティング未経験者向け、2ヵ月の週次ToDoイメージ 個々の項目は、以下のようにガントチャート形式で管理し、行ったことを埋めていきます。 ■入社第1週に行う基礎テスト(一部抜粋)

■2週目に進めるワークの例 特定のキーワードから検索ニーズを読み解くことで、さまざまなジャンルでのユーザーの情報検索行動を想定します。

自学自習のための素材の蓄積

研修内容を充実させる以外にも、「自分で知るべきことを考えて、自分で学びに行く」動きを支援するため、社内Wiki(Confluence)の充実にも力を入れています。 ここでは、業務で使うツールのマニュアルや、オーソドックスな資料の作り方のコツ、各種業務フローの説明資料へのリンク、過去に納品した資料の傑作選などを整備しています。 また、2020年からはコンサルティング事例の社内共有会を定期開催するのに加え、過去の成果物を業界ごとに整理したり、生データのまま置かれていた研修動画の編集したりなど、個々人が持っていた知識を“組織の共有資産”にすることで、組織としての学びを加速させています。 ■業界ごとの主要キーワードリストのアーカイヴ

なぜオンボーディングに時間をかけるのか

最後に、なぜこういった仕組みを整えているか、自分自身がそれに携わっているのかについて記しておきます。 ベンチャー企業にありがちですが、ナイルのデジタルマーケティング事業部でもノウハウが属人的であることがずっと課題になっていました。特にSEOは知識の陳腐化も激しく、常に学び続ける必要があり、ノウハウへのアクセスが難しくなりがち。その中で、本来優秀なメンバーが「知っている人が教えておけば済んでいたはずのこと」で苦しみ、悪循環に陥ってしまう姿を何度も見かけました。それは実に時間の無駄です。 中途採用で入社したメンバーの多くは「即戦力」を期待されるわけですが、いくら経験があるからといって、入った瞬間からうまくいく仕事なんて本来はないはずです。 「できる人だから教えないでもできる」のではなくて、「できる人だからこそ、共通して踏まえておいてほしい知識は早めにインプットし、爆速で成果を出してもらう」形にすれば、きっと大きな事業インパクトを生むはず――そんな当初の仮説が正しかったと、1年やってみて感じています。 SEOは単に「順位を上げて流入を増やす」「Googleの先回りをしていい感じにする」コツの集合体と思われがち。しかし現在は、Webサイトやサービスが何のために市場にあって、ユーザーのどういう課題に答えていくべきなのかを考える「検索体験の最適化(Search Experience Optimization)」とでもいうべき、より本質的なものになってきています。 そのため、関わる領域は広く、正解もひとつではありません。デジタルマーケティングの観点からお客様の事業に貢献したいと考えるメンバーが、どんどん先の景色を見られるようにしていくことが「教育」の役割だと考えています。そして、ナイルに入社したメンバーに「ここで仕事ができて良かった、成長できた」と思ってもらいたいという気持ちが、私個人のモチベーションです。

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オンボーディングプログラム卒業生からの声

オンボーディングプログラムに参加し、現在は現場で活躍しているデジタルマーケティング事業部のメンバーに、このプログラムの感想を聞いてみました! <Webコンサルタント 宮澤 徹> オンボーディングプログラムは、中途入社に対しての研修とは思えないぐらいの質と量でした。一通り内容を理解できれば、現場にスムーズに入っていける思います。 私個人としては前職等でのSEO経験があったこともあり、新たな知識を得るというよりは、これまでの自分の経験や考え方をナイル流にブラッシュアップするための研修であったと感じています。 そのほか、ナイルで使用する自社ツールや、ナイル流のコンサルのセオリーを経験できたことも、現場に入ってから役に立っています。 <Webコンサルタント 長谷川 美紀> コンサルタントに必須の「クライアントのビジネスモデル理解」などの抽象的な内容から、「キーワード調査の方法」といった実務に直結する内容まで、プログラムがとても充実していること、そして手厚くフォローしてもらえることに、入社当初とにかく驚いた記憶があります。 私は前職でもSEOに携わっていましたが、ナイルのコンサルとして最低限必須のスキルを研修でしっかりと示してもらえるので、これを通して自分のスキルを確認することができ、また目指すべきゴールを明確にできました。実務に入ってからも教わった内容は役立っていて、今でも当時使用したファイルを参考にすることもあるんです。 また、ナイルでは過去に取り組んだ案件のナレッジが蓄積されており、その情報に簡単にアクセスできるような仕組みも作られているので、その点も実務に入ってから非常に助かっています。

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※本記事は2020年11月6日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。