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定額カルモくんを広めて業界の底上げにつなげる!広報PRに欠かせない“GIVE”の精神とは?

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モビリティサービス事業部で、「おトクにマイカー 定額カルモくん」(以下、定額カルモくん)の広報を担う今村 和世。営業時代の経験をうまく活かし、広報は初心者ながら新聞やウェブサイトなど、さまざまなメディアの方々と良好な関係性を着実に築いています。これまでのキャリアと入社からの3ヵ月間を振り返りながら、広報担当として外部メディアとどのように関係づくりを行っているのか、そのコツに迫りました。

今村 和世(いまむらかずよ)(@imamu_1014
ナイル株式会社
モビリティサービス事業部 PR・広報
駒澤大学卒。新卒でベンチャー企業に入社して経営者営業を3年経験した後、2020年にナイル株式会社へ転職。現在は「おトクにマイカー 定額カルモくん」を提供するモビリティサービス事業部でPR・広報を担当。趣味は食べること、お酒を飲むこと、ゴルフ、野球観戦。

 毎月100人以上の経営者と会って、課題解決提案

――今村さんは、今年(2020年)の3月にナイルに入社しました。元々はPRする媒体を企業に提案する立場だったんですよね。

はい、以前は新卒で入社した企業ブランディングやPRを手掛けるベンチャーで働いていました。就職活動では、大手を避けていたんです。規模は小さくてもいいから、一人ひとりが担う役割の大きな会社で働きたいと思ったからです。経営者のPRを行う部署で、企画営業を担当していました。

在籍中は、とにかく経営者のいる場所へ駆け回っていましたね。新卒で入社して5日目には経営者との会食に参加していました。経営者が集まる交流会やセミナーでの名刺交換は当たり前、夜は会食をセッティングし、毎月100人以上の経営者とお話ししていたのではないでしょうか。最初の頃は名刺交換と電話でアポイントをとるので精一杯。けれども、少しずつ要領をつかんできて、複数のPRチャネルを有する自社の強みを活かし、相手のニーズに合わせた提案ができるようになりました。

前職で主催した経営者セミナー
――具体的に、どのような提案を行っていたんですか?

 どの経営者も何かしらの悩みを抱えていて、身近に相談できる人がいないのが共通点でした。そうした感情に寄り添うことも、自分の役割だと認識していましたね。そのため、契約をとるより先に、経営者が抱えている課題の解決を、自社のリソース以外を使って行っていました。具体的には、顧客紹介採用支援などです。

こちらで提供しているサービスではないので、こういった稼働に関してお金は一切頂けないのですが、経営者のさまざまな悩みに真摯に向き合うことで、人としての信頼を築いていけるようになったと思います。

媒体を提案する立場から自社サービスをPRする側へ

――ナイルでは、カルモくんの広報を担当していますが、なぜ広報に?

実家は焼き鳥店を営んでいるのですが、幸い地元では愛されていて、お店に長年通ってくれる常連のお客様もいらっしゃいます。でも、平日と週末で売上にバラつきがでたり、天候に左右されたり、「味はいいのになぜお客さんがもっと来ないのか」とか思うんですよ。味には絶対の自信があるので、お店のことを知られていないからなのではないかと思うようになって。

そのときに、前職で相談を受けていた経営者の悩みとリンクしたんです。「サービスはいいのになぜ顧客が増えないのか」「条件はいいのになぜ求職者が集まらないのか」など、中小・ベンチャー企業の多くが、メディアへの露出機会が少なく、PRに困っている会社がたくさんありました。そこで、メディアを使ってファン層を獲得するという実践を積みたくて、広報の仕事をやってみようと思いました。

前職では媒体の記事広告の枠などを売っていましたが、広報はさまざまなメディアに定額カルモくんを売り込む側になります。逆の立場ですが、その過程はとても似ていると思いました。メディアに話を持ちかけ、信頼関係を築くところ、特に在京のテレビ局やウェブメディアだけでなく、ローカルのテレビ局や新聞社なども取引先となるので、以前の経験が大いに活かせると感じたのが決め手ですね。

 ――実際にナイルで働いてみての印象はいかがですか。

事業を通じて社会に新たな価値を生み出すところに、可能性を感じました。私が所属しているモビリティサービス事業部も、定額カルモくんはあくまでも実現したい世界観の入口。本当に年齢や所得などに関係なく、誰もが自由に移動を楽しめる社会が実現したら、多くの人が幸せに過ごせますよね。さらに、ナイルの代表も役員も社員もみんな、世の中を変えられると信じて事業づくりに100%コミットしている。そうした環境で自分も変革に関われることにワクワクしています。

また、社員の意識の高さにも驚いています。例えば、多くの社員がTwitterを使って個々の発信力を強化しようとしているし、投稿内容も勉強になることばかり。単なるつぶやきで終わらず、フォロワーの役に立つ情報を発信することで、自身やナイルのブランド力につなげているので、投稿を見るたびに感心しています。こういう社外に向けた個々の動きは、広報としても非常にプラスになっているんです。

――入社したのは、ちょうど新型コロナウイルス感染症の影響で全社的に在宅勤務を導入した時期でしたが、そこで困ったことなどはありませんでしたか?

いえ、特にありませんでした。人事のフォローもありましたし、事業部でも意識的にコミュニケーションをとってくれたので、不安になることはなかったですね。組織体系も整っていて、家で仕事していてもまったく滞ることなく、むしろスピード感に慣れるのに必死です(笑)。

メディアのターゲットに合わせて新しさより親しみやすい印象を

――現在の仕事内容について、詳しく教えてください。

私の役割は、外部メディアとのリレーションを強化することです。プレスリリースを作成する前のネタ探しやリリース配信のほかに、各種メディアへの情報提供や挨拶回りなど行っています。すでにお付き合いのあるところにはヒアリングを行い、ニーズに合わせた情報を用意することも。逆に先方からリクエストを受けて、情報を提供したり取材に応じたりもしています。

 また、新規のメディアへの営業活動も欠かせません。定額カルモくんのおもなユーザーは、地方在住者です。そのため、ローカルのテレビ局やラジオ局、地方紙などへのPRも重要になります。

最近力を入れているのは、自動車やモビリティの業界紙や専門メディアですね。業界紙に載る記事はまだまだ自動車メーカーの情報が大半なのですが、少しでも取り上げてもらえればと、積極的に売り込みをかけています。

――メディアの方々と関係を築く上で、どのようなことに気をつけていますか。

下調べを入念に行うようにしていますね。メディアのコンセプトやおもな読者層に加え、どのようなテイストが好みなのかを記事を読みながらチェックするようにしています。例えば、同じ新聞でも専門紙はエビデンス重視というか、市場規模や成長率などのデータのニーズが高い一方、地方紙は「人気がある」「注目を集めている」といった共感を誘う情報が喜ばれる傾向があります。

 また、新聞やテレビではスポンサーもチェックしています。自動車メーカーだけでなく、販売店の広告もよく見かけるからです。それぞれの地域の特色をつかむことが重要だと考えています。

――確かに、都市圏と地方では、求める情報に多少違いがありそうですね。

定額カルモくんのユーザーとなるのは、若い人たちばかりではありません。ネット以外の新聞やテレビの影響力は、とても大きいものと捉えています。地域ごとの違いは、現地にいないとわからないこともありますから、わからないことはメディア担当者の方に謙虚に聞くようにしています。

また、地方になると、先進性よりも信頼感やお手頃感を求められる傾向がありますね。そのため、”サブスクリプション”という言葉は使わずに“カーリース”にしたり、ユーザーさんに番組出演してもらったりして、身近な雰囲気を大切にしています。

参照:NST新潟総合テレビ「八千代コースター」

 嬉しい”で終わらずに効果と業界を底上げする広報に

――前職の経験を活かせていると感じる部分はありますか。

紹介を頂く関係性の構築は意識しています。前職では、ほとんどが紹介営業で契約をとっていました。紹介経由のほうが契約率は上がるし、工数もかからずに決まることが多かったからです。

現在は、例えば同じメディアの中でも担当部署が細かく分かれている場合は、広告部から記者をご紹介いただいたり、企業担当の記者さんからIT担当や自動車担当につなげていただくケースもあります。「紹介してください」と躊躇せず明確に訴求をできるような関係性とコミュニケーションを取るようにしていますね。

こういった関係性を作る上では”GIVE”の精神を大切にしています。前職で営業をしていたときも”GIVE”し続けることで関係性を築いてきたので、「こんな取り組みをしている企業がありますよ」と他社の紹介を積極的に行ったり、必要であればいっしょにネタ探しをしたり(笑)。また、先方の担当者の記事には目を通して、数ヵ月に1度は感想を送るなどして接点が途切れないようにしています。 

 ――今後の抱負を教えてください。

ひとつは、地域に根ざしたメディアとの関係構築ですね。地元のことを最もよく知っているのは、やはり地元のメディアです。定額カルモくんのことを、各地域の方々にとって「聞いたことがある!」という存在に押し上げるには、ローカルのメディアで取り上げてもらう必要があります。細やかなコミュニケーションを心掛け、信頼を得ていきたいと思っています。

けれども、「掲載してもらえて嬉しい」で終わるつもりはありません。広報活動がどのような成果につながったかを振り返ることがとても大事です。契約者数の伸びや売上だけでなく、いっしょに働くメンバーの採用においても、定額カルモくんの知名度が上がれば良い影響が出るはずです。そうした部分も追いながら、効果的な広報手法を検討していきたいですね。

 ――定額カルモくんの可能性はまだまだ広がりますね。

定額カルモくんを知ってもらうことは、業界全体の底上げにつながると思います。つまり、カーリース自体の普及促進ですね。日本のマイカー事情は、まだまだ購入が前提。けれども、アメリカではカーリースのシェアが3割にのぼるといいます。ローンを組むより低価格に抑えられる上、より高性能な車に乗ることができるからです。そうしたメリットを伝えることも、広報の大事な役割と感じます。

 このことを踏まえて、メディアがナイルと連携することによるメリットはどこにあるのかを模索しているところですが、ひとついえるのは「マーケティング力の強さ」にあると考えています。特にウェブの世界においては優れたリサーチ力を持っていて、市場の動きについても確度の高い情報を提供することができます。今後モビリティの在り方が変わっていく中で、情報の需要はますます高まっていくはず。メディアと良好なパートナーシップを築き、自動車業界を盛り上げていければと思っています!

※本記事は2020年8月4日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。