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産業DXカンパニーの要はエンジニア。技術で企業を成長させるCTOが描く未来とは

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「成長企業を作り上げる経験がしたい」と語るのは、自動車産業DX事業部のCTOを務める大浜毅美。
ビジネスでのAIや機械学習の活用が社会的に注目される以前から、さまざまな企業で事業開発に取り組み、多くの実績を残し、2023年にナイルに入社しました。

大浜が求めているのは、成長の機運がある企業を見つけ出し、ワンランク上のステージへのステップアップに内側から貢献すること。
自身の技術と知見を通じて企業を成長させることへの渇望こそ、自身を突き動かす原動力だといいます。

「意欲あるエンジニアに学びの場とチャンスを与え、ナイルが掲げる『産業DXカンパニー』の要としての役割を果たしたい」と話す大浜に、目指すエンジニア組織の姿について話を聞きました。

大浜毅美(おおはま たけみ)
自動車産業DX事業部 CTO
東京学芸大学大学院教育学研究科修了。専攻は社会心理学及び心理統計法。大学院在学中にインターンとしてエンジニアを経験し、キャリアの軸足をエンジニアリングに置く。日経リサーチ、Yahoo Japan、Groupon Japan BIマネージャーを経てマーケティングアプリケーションズ社の執行役員CTOに就任。2016年からは不動産テック企業であるiettyで執行役員CTO兼技術本部長を務め、2023年にナイルに入社した。趣味は読書、ときどき旅行。

キャリア1社目で、新規事業開発のおもしろさに開眼

──大浜さんが入社して、約半年になりますね。まずは、ナイルに対する率直な印象から聞かせてください。

まずエンジニア組織は、少数精鋭だけれど非常に意欲的だと感じています。
特に、サーバーレスでマイクロサービス(※)行うことに関しては、うまく移行できず撤退する企業も多い中、しっかり形にしていることが素晴らしいなと思いました。

ナイル全体に関していうと、産業DXを事業とする会社だけあって、経営陣もITの知見が豊富なのがありがたいですね。
エンジニアの課題感や、私が考えるエンジニア組織のあるべき姿にも理解があるので、スムーズにディスカッションできて助かっています。

※マイクロサービス…機能単位で分割した複数のサービスを組み合わせて、ひとつのアプリケーションやサイト構築を行う技法。

──キャリアのスタートは日経リサーチ社でしたよね。

そうです。日経リサーチでは初のアンケートシステムを構築した後、ブログ解析サービス「blogVizセンサー」を立ち上げました。

ブロガーさんが書いた記事の内容を分析して、どれくらいバズっているか、そのバズの内容がポジティブなのかネガティブなのかといったことを解析するシステムなのですが、これが私の人生とAIとの最初の接点でした。
今では当たり前にあるサービスですけど、当時はかなり画期的だったんです。

大きな会社ではあったものの、プロジェクトは小回りが利く規模感だったので、チャレンジングな経験をたくさん積むことができました。

ここから長く追い求めていく新規事業開発のおもしろさに気づいたという意味では、まさに1社目が原体験になっていますね。

──そこから、Yahoo Japan、Groupon Japanとキャリアを進まれましたね。

日経リサーチを出て、外で修行しようとYahoo Japanの研究所へ転職しました。

おもしろい技術にたくさん触れられるエキサイティングな環境でしたが、いかんせん組織が大きく、サービスとして世に出るのに時間がかかるという葛藤があって。

技術のおもしろさか、事業化のスピード感かのジレンマにさいなまれていたとき、その両方を満たす存在としてすい星のごとく現れたのが共同購入型クーポンサイト「グルーポン(GROUPON)」でした。

──グルーポンは、Web業界、エンジニア業界の中でも注目されていたんですね。

グルーポンが米国で生まれたのが2008年。2010年頃には日本でも同様のサービスが相次いでリリースされ、一世を風靡しました。
ゼロから市場が立ち上がっていく最中の2010年にGroupon Japanに入社したので、非常に刺激的でしたね。

「何か役に立つ部署を作って」とざっくりした指示を受け、データサイエンティストとしての基盤を活かしてBI部門を立ち上げたのは良い経験になりました。

──シード、アーリーのスタートアップへと働く場所が移ったことで、異なる学びはありましたか。

大概のことは何とかなるもんだ、と思える胆力が身についた気はしますね(笑)。

経営目線を養えたことや、優秀な人たちと巡り合えたことも財産になりました。

成長企業を作ることへの思いこそ、働き続ける原動力

──Groupon Japan以降、2社でCTOを務めた後にナイルへ入社されましたが、何が転職のきっかけだったんですか?

企業が大きくなっていく姿を内側から見たい、という思いが私の中にずっとあるんです。
成長企業をさらに成長させる経験は積むことができているんですが、成長企業を作ることはできていない。

そういう意味では、自分が求める成功体験はまだ得られていない――それが私の最大のコンプレックスであり、動き続ける原動力でもありますね。

──成長企業を作る体験が積めそうな会社であることが第一条件でしたか?

今回の転職では、急成長できる素地がある会社であること、BtoCのリアルな事業をやっていること、この2つを軸に企業を探しました。

前者は、今度こそ成長企業を作ることができていない自分のコンプレックスを解消するため。

後者は、ユーザーが一般消費者であることによって、受け入れられれば指数関数的に伸びていく可能性があると思っているからです。
ある程度の規模を相手にしたビジネスのほうが、データサイエンスの知識を活かしやすいんですよ。

──その軸で絞り込むと、さまざまな企業から引き合いがあったと思いますが…その中でナイルを選んだ理由をお聞きしたいです!

経営者の考え方に賛同できたことと、その人柄に魅力を感じたことが一番の決め手でした。

スタートアップで成功する経営者をたくさん見てきましたが、総じて強い統率力と数字へのこだわり、シビアに人を見る目があり、いざというときには率先してバカをやれる人ばかりだったんですよ。

飛翔さん(代表取締役・高橋飛翔)には、彼らに通じるものを感じましたね。
「この人が率いる会社なら、今度こそは」と思えたので、入社を決めました。

主体的に学び、学びを企業の成長に還元できるチームに育てたい

──ナイルのエンジニアのポテンシャルは高いとおっしゃっていましたが、今エンジニア組織に感じている課題があれば教えてください。

独立した複数の機能でひとつの処理を行うマイクロサービスに対して、単一の統合ユニットとして機能する「モノリシック」と呼ばれる概念があります。
ナイルはマイクロサービスに注力してきた分、モノリシックシステムに必要なデータベースやAPI、トランザクション処理などの技術が若干不足していますね。

モノリシックシステムは、ともすれば古いもの、と捉えられがちですが、現在フルリニューアルを進めているようなデータの集約と分析を重視する産業DXシステムの開発にはやはり不可欠な技術です。

その経験がある人材の採用と併せて、今いるエンジニアのモチベーションを引き出すことで技術習得を促したいと思っています。

──経験のある人材を起点に、既存のエンジニアにも新しい知識を学んでほしいということですね。

基本的にエンジニアは学ぶのが好きな人たちなんですよ。
彼らがみずから学べる、あるいは教え合い、学び合える環境を作ってあげたいですね。

そのためには、ともすれば個人事業主的な働き方になりがちなエンジニア組織に、チームでプロジェクトに取り組む意識と体制を導入する必要があると思っています。
一人ひとりが自由に学び、その知識をチームに、引いては全社に広めていく、自立的で主体的な組織に育てていきたいです。

──学ぶ意欲が高いエンジニアにはうれしい組織ですね。ほかに、進行予定のプロジェクトがあれば教えてください。

今一番必要とされているのは、カーリースサービス「おトクにマイカー 定額カルモくん」のユーザーの与信審査システムです。

既存のフローではリース会社を通して審査をしているため、審査で1日以上のタイムラグが生まれます。
しかも、審査基準もリース会社のものなので、所有してほしいユーザーが審査に落ちてしまうこともあり、ビジネスチャンスの損失につながっているんです。

この対策として、大きく2つの方針を立てています。

ひとつは、ナイルがリースの主体となって与信を行う体制の構築。もうひとつは、AIを使って審査を自社システム化することで、AIの構築を含めて現在進行しているところです。

この2つが実現できれば、車を持ちたいのに持てずにいた方たちの可能性が広がって、我々の目指す「マイカーの概念を変え、誰もが自由に移動を楽しむ社会を作る」という事業ミッションの実現につながると考えています。

──AIに関わりたいエンジニアにとっては、大浜さんから学べるチャンスでもありそうですね。

ある程度AIになじみがある方なら、十分チャレンジできると思いますよ。
私自身、「ナイルを成長させた」実感の獲得に向けて積極的に手を動かしていくつもりですから、何でも聞いてほしいです。

ナイルは日本のDX課題を解決する「産業DXカンパニー」だと掲げています。
その中でも自社事業としてより深堀りして課題解決を行っている自動車産業DX事業の現場で、ナイルが大きな会社になるための方法をいっしょに考えていけるといいですね。

スタートアップ精神を忘れず、会社の成長につながるエンジニア組織を作っていきましょう!

ナイルで一緒に働きませんか?

※本記事は2024年5月27日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。