お客様の心が動く瞬間に気づけるか――車の知識ゼロから駆け上がったトップセールスの思考
一般的に、セールスは無形商材より有形商材のほうが販売しやすいといわれています。実物にふれて性能やデザインを把握できるからです。
しかし、問い合わせから商談、契約までの一連の流れを非対面で行う場合は話が別。
ナイルが手掛ける車のサブスク事業の「おトクにマイカー 定額カルモくん」の商材は、有形の「クルマ」ですが、お客様の目の前に商材はありません。
「実物も、セールスの顔も見ないまま、高額な買い物をしてくれるってすごいこと」と、カルモのセールス・坂東采夏はいいます。
だからこそ、必要なのはクルマの知識よりも 、「お客様の心が動く瞬間」をすくい上げて信頼につなげていく力なのだとも。
クルマの知識も運転免許もない状態で派遣社員からスタートし、今やトップセールスとして活躍する坂東に、カルモのセールスとして成功するためのコツを聞きました。
坂東采夏(ばんどう さいか)
自動車産業DX事業部 セールス
大学卒業後、内定を辞退し、シンガーソングライターとして6年音楽活動を行う。2021年派遣社員としてナイルに入社後、2023年に正社員となる。半期に一度開催される全社総会「ナイルアワード」では2023年上半期ベストグロース賞を受賞。現在「おトクにマイカー 定額カルモくん」のセールスとして活躍。
目次
クルマの知識なし、運転免許なし。文字通りゼロからのスタートだった
──ナイルでは派遣社員からのスタートでしたが、クルマの知識があった上で携わるようになったんですか。
いえ、クルマのことはほとんど何も知らなかったですし、なんなら運転免許も持っていませんでした。
正直なところ、アウトバウンドのコールセンターでのアルバイト経験が活かせれば、商材は何でもいいと思っていたんです。
派遣会社に紹介してもらったお仕事の中からナイルを選んだのも、一番お給料が良かったからで…(笑)。
──そうなんですね(笑)。とはいえ、クルマの知識がなくても大丈夫なのか…という不安はありませんでしたか。
入社後から研修があって、クルマの基礎知識から「カーリースって何?」というサービスの基礎知識まで座学で教えてもらえるので、ゼロからでもまったく問題なかったですね。
座学が終わったらいったん筆記テストをして知識の習得度合いを確認し、お客様対応のパターンを想定したロールプレイング(以下、ロープレ)に進みます。
ロープレテストに受かれば、実際にお客様とのやりとりを任せてもらうことができるんです。
お客様とのトークはマニュアルどおりには進まない。だからこそおもしろい
──現場では、カルモに興味を持ったお客様からの問い合わせに対応しているんですよね。マニュアルやトークスクリプトがあるのでしょうか?
電話でお客様に対応するお仕事って、セオリーが決まっていることが多いですよね。
あまりアドリブは求められていなくて、決められたことを決められたとおりに、正確に伝えることが重視されます。
ただ、カルモの場合、お客様一人ひとりのご要望がまったく違うので、臨機応変に対応していくことが重要です。
基本的な商談の流れはありますが、お客様のニーズやタイプに合わせて、選ぶ言葉や声のトーンを変えたり、カルモのどういうポイントを強みとして話をするかが変わってきたりします。
──マニュアルどおりに話すのではなく、お客様のご事情に合わせてお話するわけですね。
そうなんです。「この車種が欲しい」と明確な意思を持って連絡してくださる方はほとんどいらっしゃいません。
むしろ「クルマが欲しいかもわからない」「クルマがある生活に興味はあるけど、クルマがあると何がいいのか知りたい」といったお客様が多いですね。
なので、契約を取りに行くというよりは、お客様のバックグラウンドに合わせてカーライフをいっしょに考えていくようなイメージです。
最初は難しかったですが、やっていくうちにおもしろくなってきて。
このお客様に対してカルモは何ができるかな、と考えている時間はとても楽しいですし、試行錯誤して契約に結び付いたときの喜びはひとしおです。
──対面でコミュニケーションをせずにお客様と信頼関係を築くコツはありますか?
顔の見えない相手から、電話やメールのやり取りだけで高額商品を購入するのってすごく勇気がいることだと思うんです。
実際、不安そうな口ぶりの方や、警戒心が伝わってくる方も少なくありません。
なので、少しでも安心していただけるように、お客様が電話の向こうでどんな表情をしているのか、どんな気持ちなのかを想像して、その心理状態に沿った声のトーンや口調、言葉を選ぶようにしています。
といっても、はじめのうちは、控えめなお客様に元気いっぱいに対応して敬遠されたこともありました。
毎日一つひとつの対応を必ず振り返ることを徹底して、できなかったことを書き留めて解決していくことで、だんだん自分なりのセールススタイルが確立されてきた感じですね。
──日々の努力が今の活躍につながっているんですね。上司やチームのメンバーに相談することもありますか。
はい、よく協力してもらっています。
まさについ先日も、提案の仕方に迷ったお客様がいて、カルモの何を打ち出すべきか上司に相談にしました。
セールスのメンバーにはそれぞれ強みがあるので、「こういうお客様ならこの人に相談しよう」「こういう相談内容ならこの人に聞いてみよう」と、質問したい内容によって相談したい人が変わります。
そしてどのメンバーも、相談内容に対して全力でいっしょに考えてくれるのでとてもありがたい環境です。
──ほかのメンバーたちと事例を共有することは?
うまくいった商談や成功事例をメンバーそれぞれが自主的に持ち寄る形で、当たり前のように行われていますね。
成績が低迷したら周りにアドバイスを求める人も多いですし、もらったアドバイスを素直に受け入れて実践する人が多いと感じます。
上下関係をあまり意識せず、オープンにフィードバックしていく雰囲気なので、自分の伸びしろを見つけながら、みんなで切磋琢磨していますね。
成長し続けるコツは、「恩を返せる人」であるために努力すること
──坂東さんが最近取り組んでいること、実践していることがあれば教えてください。
カルモは発展途上のベンチャー組織が提供するサービスなので、サービス改善を徹底した結果、扱う商材に追加や変更があることもよくあります。
その際にセールスが悩むことなく、お客様の満足度が高い状態で成約できる商談のベースを作れたらいいなとずっと思っていて。
これを実現するために、これまでのセールスの商談から受注例と失注例を抽出して細かく分析したんです。
そうしたら、受注例からはフェーズごとにお客様に聞いていることや話していることに共通点が見つかって、再現性のあるベースを作ることができました。
一部のチームではそのベースに則った商談を実践してくれていて、少しずつ数字にも表れてきています。
──自分だけでなく、チーム全体のことも考えて行動しているのが素晴らしいです!そんな姿勢が、2023年7月に開催された全社表彰式の「ナイルアワード」で、上半期に最も会社の成長に貢献をしたメンバーに贈られる「ベストグロース賞」の獲得につながったんだなと思いました。
ありがとうございます!
入社後は数字を伸ばせなくて、苦労した時期も長かったんです。でもそこであきらめず、信頼のおける先輩や同僚からフィードバックをもらいながら、どうしたら一件でも多くお客様にクルマをお届けできるかと試行錯誤し続けました。
その結果が、今回の受賞につながったと思っています。
自分自身がここまで成長できたのも、周囲のサポートがあってのことです。
今は自分のできることを最大限に活かして、挑戦できることに感謝しながら事業部やセールスメンバーに恩返ししていきたいと思っています。
それが、ナイルで働くモチベーションにもなっています。
──「挑戦できることへの感謝」「恩返し」というワードが印象的です。そう思うようになった背景があるんでしょうか。
プライベートな話になりますが、実は学生時代にシンガーソングライターとして音楽活動を始めたことがきっかけです。
大学卒業後も夢と目標を捨てきれずに、就職の内定を蹴ってアルバイトをしながら6年ほど活動をしていました。
そんな中でコロナ禍になり、それまでの生活に終止符を打たざるを得なくなったため、職を探して見つけたのがカルモのセールスでした。
同世代と比べても圧倒的に社会経験が少なかったのですが、そんな私でもがんばれる場をくれたのがナイルです。それに対しての感謝の気持ちはありますね。
──カルモのセールスに応募を検討している読者もいらっしゃると思いますが、どんな方が活躍できると思いますか。
ひとことで言うと、「挑戦し続けたい人」だと思います。
接客や営業の経験をもとに自分のスキルをどこまで伸ばせるか試してみたい人、そして素直に努力できる人であれば、きっと活躍できると思います。
カルモで結果を出せるセールスに共通する特徴としても、挑戦できることに感謝しながら、自分の得意なことと苦手なことの両方を素直に受け入れる。
そして苦手なところは直してコツコツ底上げし、得意なところはさらに伸ばして周りに恩返しをしていく──そんな点が挙げられますね。
ナイルでは挑戦を称える文化が深く根付いているなと思います。また、風通しもよくフィードバックしあえる環境があります。
チームで切磋琢磨することで、大きな成果を生むことができる環境なので、ぜひいっしょにがんばりましょう!
※本記事は2023年9月11日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。