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CV数が半年で11倍に!初めてのYouTubeチャンネル運営、1年間の試行錯誤の記録

DX&マーケティング事業部(以下:DXM事業部)が運営するYouTubeチャンネル「ナイルTV / WEBマーケティング相談室」が始まって丸1年。

YouTubeを経由したお問い合わせや資料ダウンロード件数は確実に伸長しており、DXMの新たなマーケティングチャネルとして機能するようになりました。

チャンネル登録者数は2024年6月時点で2,800人を超え、資料ダウンロードやメルマガ登録者、問い合わせといったCV数もここ半年(2023年11月~2024年5月)で11倍になるなど、一見順調に成長しているように見えますが、実際ここに至るまでにはさまざまな試行錯誤があったといいます。

今回は、「ナイルTV / WEBマーケティング相談室」では進行役として出演しつつ、運営の中心を担うDXM事業部の松中朱李に話を聞きました。

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ナイルTV / WEBマーケティング相談室

松中朱李(まつなか しゅり)(Twitter:@SEOsukisuki
DX&デジタルマーケティング事業部 マーケティングユニット 広報

アパレル企業にて販売からバイイングを経験したのち、イタリアへ留学し靴職人として2年間を過ごす。帰国後は、メンズシューズブランドにて広報PRやメディア運営等に従事。その後、メディア運営を行う事業会社で新規メディアを立ち上げとWeb編集などを経験し、ナイルへ2022年6月に入社。

<松中が登場した記事>

People

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組織

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外部メディアがダメなら、自社メディアで発信すればいいじゃん

──DXM事業部でYouTubeチャンネルを立ち上げることになったきっかけを教えてください。

ひとつは、ナイルの認知を広げるチャネルを増やしたかったからです。
YouTubeをきっかけにメルマガや資料ダウンロードから接点を作ることで、最終的にWebマーケティングに困ったらナイルに問い合わせてもらえる状況を作ろうと思いました。

もうひとつは、最も訴求したい成果事例を外部メディアに掲載してもらうことに苦戦していたからです。
ナイルの商材は革新的で目新しいサービスではなく、堅実なWebマーケティング支援で質の高いアウトプットを出し、成果につなげることに強みがあります。

そうなるとメディア側としてはネタ的に弱いと思われがちなんです。
だったら、自社のメディアで情報発信をしたらいいんじゃないかと考えました。

──外部メディアに掲載してもらっても、単発で終わってしまうのが課題でもありますよね。

継続的に自社の事例を出していくことが難しいんですよね。
そこで、継続的に事例を紹介できて、外部メディアに掲載してもらうのと同じように認知を獲得できて、第三者の評価も見える、さらに費用対効果も良い施策を考えたときに、YouTubeが一番良いのではないかという判断になりました。

すでにマーケティング関連のYouTubeチャンネルを運営して、成功している競合の企業もありましたので、その差を埋めない手はないと思って。

<松中のnote>
私まつなかは、ウマツナカとしてYouTuberデビューするはずだった

収録はグリーンバックで行われています。
この日は、進行役の松中朱李(左)と、ゲストとしてYouTube運営のパートナーである株式会社ビーヘルシー代表・柴田章矢氏(右)のコンテンツを収録。

YouTube運営をサポートしてくれるパートナー企業の存在

──そして2023年6月に「ナイルTV / WEBマーケティング相談室」がスタートして、先日1周年を迎えましたね。この1年はいかがでしたか?

あっという間に過ぎてしまった感じですが、最初の3ヵ月が大変だったな…という記憶があります。

──初めてのYouTube運営ですし、要領を得るまでは大変ですよね。

コンテンツをどんどん増やしていかないといけないので、今でこそ収録は月1回で6~7本分ですが、当初は撮影を月2回やって合計16本作っていたので、工数がすごくかかりました。

あと、制作とコンサルティングをお願いしているパートナー企業の方に、ナイルの商材を理解してもらって、うまく連携を取れるようになるまでにもそのくらいの時間は必要でしたね。

──制作会社の方には、撮影や編集以外に、コンサルティングもしてもらっているんですね。

はい。最初はコンテンツの企画からすべて提案してもらうようにしていたんですが、やはり自社の商材についての知識はもちろん私のほうがあるので、今はお互いに企画を提案し合いながら、精度を高めていっています。

私から企画を提案したら、制作会社さんが競合調査などをしてくれて、プロの目線で意見をもらった上で制作するものを決める感じですね。

──企画会議は月に1回くらい実施してるんですか?

そうですね、定例会議は月1回行っています。
ただ、Slackでは毎日のようにやり取りさせてもらっていて、企画のことはもちろん、YouTube運営にまつわるいろんなことを壁打ちさせてもらっています。
気になったことを都度質問するとすぐに提案をもらえるので、PDCAを早く回すことができていますね。

リードにつながりやすいコンテンツって?

──ではコンテンツの中身について伺いたいのですが、このチャンネルのコンセプトはどういうものですか?

企業のマーケティング担当の方がWebマーケティングで壁にぶち当たったとき、それを乗り越えて成果を出すためのノウハウを発信するチャンネルです。

──公開本数は現時点で約100本にのぼりますが、目的別にコンテンツを出していたりするんですか?

当初は認知獲得を目指すのに集中して、検索流入を狙ったナイルの強みに直結する企画を最優先に公開していき、チャンネルを立ち上げて半年程で登録者数が1,000人を超えました。

そこで、検索流入を狙ったコンテンツだけでなく、Webコンサルタントの座談会他社のプロフェッショナルの方をゲストに招いたものなど、いわゆる「企画もの」も増やして、検索にとどまらず広く認知を取っていける形にしています。

ただ、本来重要なのは新規のリードを増やしていくことなので、資料ダウンロードやメルマガ登録、お問い合わせといったCVに重きを置けるようにチャンネルの基盤づくりをしていき、やっと昨年(2023年)末頃にそこが整ったので、今は認知獲得を目指すコンテンツが6割、リード獲得を目指すものが4割という割合にして制作しています。

<松中のnote>
企業YouTube5ヶ月でチャンネル登録1,000人達成したので、開設までにやった10の事を振り返る

──今現在、CVにつながりやすいコンテンツのテーマってどういうものなんですか?

今一番貢献しているのは「【2024年最新板】SEO対策の教科書」ですね。

【2024年最新板】SEO対策の教科書(これを学ばないと中級になれません)

これは資料ダウンロードを訴求するものなのですが、公開してからコンスタントにCVしてもらえるコンテンツになっていて、資料ダウンロード数も100件を超えています。

あえて1時間くらいの長尺にして、このコンテンツを見れば誰もがSEOを理解できる内容にしたので、ダウンロードしてもらう資料もそのぶん厚く、“2024年の決定版”的なものになっています。

──ショート動画がトレンドになっている中、長尺のコンテンツでこれだけ成果が出るんですね。

最近は、濃密な情報を詰め込んだ100ページくらいあるホワイトペーパーを発信することがトレンドになっていますし、動画でも質の高い長尺コンテンツをじっくり視聴する方は一定数いるのではないでしょうか。

私たちも切り抜き動画をメインにしたショート動画を配信していて、チャンネル誘導には効果を発揮しています。
ただ、ショート動画はCVしてもらうのには向いていないので、やはりWebマーケティング担当者が欲しい情報をしっかり説明する長尺コンテンツは必要ですね。

カメラの後ろには意外とスタッフが多くいます。

チャンネル登録者数が増えたのに、クリック率が下がった…なぜ?

──ちなみに、チャンネルの基盤を作るまでは、すべてが順調というわけではなかったですよね?

そうですね、いろいろトライ&エラーはしました(笑)。

──そのあたりのことをぜひ教えてください(笑)。

まず初期の頃に、Google検索で上位表示されている「ナイルのSEO相談室」の記事を動画にしたらニーズがあるんじゃないか…という仮説を立てたんです。
そうしたら、全然外れていたっていうのが最初のエラーですね(笑)。

そのときから“動画で見るメリット”について、深く考えるようになりました。

──YouTubeとGoogleなどのWeb検索とで、ニーズはそんなに違いますか。

大枠はそんなに変わらないと思うんですけど、やっぱりちょっと違うんですよね。

GA4がまさにわかりやすい例で、GA4はWeb検索でもニーズの多いテーマですが、「GA4の設定の仕方」みたいな、手順を見せるようなテーマになると動画でのニーズが高くなるんです。
おかげで、GA4をテーマにした企画はヒットコンテンツのひとつになっています。

Googleアナリティクス4(GA4)の設定方法を徹底解説【完全版】

【サイト改善】GA4で成果を出す分析手法を専門家がハンズオンで徹底解説!

──確かに、手順を解説するようなテーマだと、動画で見たほうがわかりやすいですよね。

あとは、生成AIに関するコンテンツをずっと出しているんですが、昨年(2023年)の秋頃、ChatGPTが話題になったタイミングで、その本数を増やしたんです。
実際、トレンド性のあるテーマなら視聴回数を獲得するのは比較的容易ではあるのですが、そこが落とし穴でした。

そのとき公開した一連の生成AI系コンテンツでは、Webマーケティングと関係ないChatGPTのツールを紹介したりしていたんです。
そうしたら、生成AIに興味がある人のチャンネル登録者は増えたんですが、本筋であるSEO関連コンテンツのクリック率が半分くらいになっちゃって

──本来届いてほしいユーザー層、欲しいリードではなくなってしまったと。

そうなんです。なので、マーケティングの担当者が成果を出すための生成AIの使い方に特化するコンテンツに軌道修正して、最近やっと回復してきました。

コンテンツの内容だけでなく、クリック率の改善施策、概要欄の最適化とか、そのあたりも全部見直して。
その上で、改めてSEO系のコンテンツを増やしました。

生成AI活用を社内に浸透させる!立ち上げから雰囲気作りや仕組み作りまで徹底解説!

【Web担当者に朗報】ChatGPTでSNS投稿業務を超効率化できます!

出演してくれるメンバーがいるからこそ、今の成果がある

──DXM事業部のYouTubeチャンネルは、社内でマーケティング/広報チャネルのひとつとしてロールモデルになっていたり、採用候補者の方からも「見てます」と言ってもらえたりしていますが、いわゆるYouTube施策のKPIとは別の部分で良い影響はありましたか?

そうですね、YouTubeを初めて半年経ったくらいの頃から、他社のYouTubeチャンネルへの出演依頼やコラボ依頼、取材オファーをいただくようになりました。
そこで、やっと業界的にはナイルのYouTubeが認知されてきたのかなと思いましたね。

あとは、DXM事業部のWebコンサルタントがクライアントとミーティングをしたときに、うちのYouTubeの話題になったり、セールスの担当者がYouTubeのコンテンツを活用してくれたり…そういう使い方をしてもらえているのは嬉しいなと思います。

──良い話のネタ、じゃないですが、YouTubeが話の糸口になるっていうのはありますね!

あと、出演してくれているメンバーがYouTubeを見た方から反響をもらった、みたいな話を聞くのが嬉しいですね。

やっぱりYouTubeで成果を出せているのは、何より出演してくれるメンバーと、その人の知見があってこそなので、出演者への反響が社内外からあるのは本当に嬉しいです。

──これほど登場する人数が多い企業のYouTubeチャンネルは珍しいのでは?

ほんとそうなんです。
なので、協力した時間が無駄だったとメンバーや社外の方々に思われないように、もっと出たいと思ってもらえるようなチャンネルにしないと、と思っています。

YouTubeをきっかけに、ナイルを知らない人に情報を届けられるようになっていることは数字にも表れてきているので、引き続きそこを伸ばしていくのが当面の目標。
記事コンテンツだけでは見えないメンバーの魅力やDXM事業部の商材を、YouTubeを通して広く発信していきたいですね。

※本記事は2024年7月1日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。