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社員のSNS発信が企業のファンを増やす。サービス受注や認知度向上につながった「Twitter道場」

ナイルでは、2019年の12月から「Twitter道場」という活動をを行ってきました。これは社員がTwitterを通じて積極的に情報発信することで、自律的に考えて行動するビジネスパーソンを生み出せるのでは?という仮説に基づく取り組みをもとに、自社に対する外部の認知度向上を図る目的でスタートしたもの。

活動のプロセスと効果を、メンバーとして参加した事業CSO岸、コンテンツディレクター高林、インハウスマーケター大澤の3名に語ってもらいました。

サービス認知度向上と個人の発信力強化をめざしてスタート

――まず、「Twitter道場」開始の背景について教えて下さい。

某大澤

ナイルにはデジタルマーケティング事業、メディアテクノロジー事業、モビリティサービス事業の3つの事業がありますが、デジタルマーケティング事業については、「どんなコンサルサービスを提供しているのか」「どんなコンサルタントがいるのか」など、外部にその実態がきちんと知られておらず、新規リードのほとんどは運営するオウンドメディア「ナイルのSEO相談室(旧:SEO HACKS)」からの流入と紹介経由でした。

オウンドメディアの影響か、「ナイル=SEO会社」という認識を持たれていることが多く、コンテンツや解析に強いというイメージがなかったり、そもそもサービス提供していることを認識されていないこともありました。

より多くのお客様にサービスを提供していくためには、Webマーケティングのコンサルティング実績や、コンテンツ制作、データ解析などを行っていることをもっと広く周知する必要があると考えていたんです。 

きしほだか

確かに、世の中的には依然として「SEOのナイル」のイメージが強く、それ以外の領域についてはあまり知られていませんでしたね。

某大澤

どんな方法があるかなと考えたときに、高林さんをはじめ何人かがTwitterをやっていて。工数もかからないし、良さそうだなと思って、事業部顧問であるベイジ枌谷さんが自社で行っている「Twitter道場」についてお話しいただく機会を設けました。

枌谷さんのTwitter道場は、Twitterの報酬と中毒性を利用することで、日々の仕事や生活の中でInputとOutputを勝手に楽しく行うようになれば、自律的に学習し熟考するビジネスパーソンになるのでは、という仮説にもとづいた活動です。

枌谷さんには、BtoBビジネスの特性とTwitterをやるメリット、具体的なTwitterの取り組み方といった知識とテクニックを一通り伝授していただいて、ナイルの「Twitter道場」をスタートさせました。

参考記事)
ナイルではじまった『Twitter道場』とは?

――どんな人が参加しのですか。

某大澤

特に参加資格は設けず、やりたい人はどうぞ、と。総勢20名で始まりましたが、そのうちの5人くらい続けてくれればいいな、と思っていました。

高林ゆうひで

僕の場合、Twitterのアカウントはすでに持っていて、ちょうど本腰を入れて取り組みたいと考えいていたタイミングだったので参加しました。これまで培ってきた編集に関する知識や思い、考え方などを整理するつもりでつぶやきたいなと。

結果として、「コンテンツと言えばナイル」のイメージが浸透し、受注につながれば良いと思いましたね。

きしほだか

僕は単純に面白そうだなと(笑)。SNSといえばFacebookばかりでTwitterはあまりやっていなかったので、運用のノウハウを知っておきたいと思ったのが参加のきっかけです。

最低限のルールで、楽しさを優先して運用

――開始にあたってのルールは設けたのですか?

某大澤

日々の運営において決めたのは、以下の3つです。

・アカウント名の末尾に社名を入れる
・プロフィールに会社名と仕事の紹介を含める
・1日に10件以上、仕事に関するツイートを試みる(RTは件数に含めず、引用RTはOK)

 また、毎週金曜日に、月曜日から金曜日までのツイート数、当該週と前週のフォロワー数、フォロワー増数をSlack上で報告してもらいました。10件はノルマではないし、達成してご褒美があるわけでもないので、みんなで自慢しあって褒め合うような雰囲気でしたね。

 最初は1日10ツイートのハードルが高く、ツイートするために記事を読むなど本末転倒ぎみになる人も(笑)。一方で、ふだん読まない記事から新しい発見があったり、情報感度が高くなったりと、思わぬ効果に驚く声も聞かれました。

きしほだか

僕も、最初はツイートのためにネタを探す毎日でした。無理にバズを狙ったり、フォロワーを増やそうとしないで、自分のメモ帳代わりにするつもりでつぶやこうと振り切ってからは、楽につぶやけるようになりましたね。

インプットを増やすこと、フォロワーさんのツイートから自身の見解を展開すること、などもツイート数を担保するために意識したことの一つです。こんなこと、知っている人が見れば笑ってしまうような内容なんじゃないかな、と思うこともありつつ、息を吐くようにつぶやきました。

参考記事)
Twitterを始めて2ヶ月間。僕が営業思考を活かして行った13のコト~前編~
Twitterを始めて2ヶ月間。僕が営業思考を活かして行った13のコト ~後編~

高林ゆうひで

僕は、岸さんのフォロワー数がぐっと伸びたことにすごく刺激を受けましたね。あとは、なにか参考になればと思って、心に残ったツイートをシートにまとめてみたりしました(笑)。

編集のツイートを起点に少しずつ繋がりが増えていって、あるイベントで「オレンジの人ですね」と声をかけてもらったのはうれしかったですね。

参考記事)
140文字で人の心を動かすツイートはどう作られているのかを考察する

飾らない本音が好評。採用への好影響も

――リアルなつながりにも波及していったのですね。ほかに、どんな効果がありましたか?

きしほだか

社外のコミュニティとの接点が増え、ソウルメイトと言ってもいいほどわかり合える仲間と出会えたのは予想外の効果でした。今ではそのつながりを生かして、音声プラットフォームアプリstand.fmで営業組織やマネジメントに関する情報発信などもしています。

某大澤

広報・マーケティングでは、「SEOドリル」の拡散からの資料ダウンロードの増加、Twitterを見てのSEO相談、メデイア取材や、共催ウェビナーの依頼、イベント登壇依頼などが増えました。社員のDM宛に案件のご相談をいただくこともあります。また、セミナーの集客を一度、Twitterのみに絞ったところ、予想以上の申込みと参加があり、Twitterだけでも十分に集客できていることが分かりました。 

個人的には、問い合わせ窓口を通じた正攻法の問い合わせでは反応してもらえなかったマーケター向け専門メディアにDMを送ったところ、打ち合わせを経て連載をもらえたことが一番大きなトピックですね。

高林ゆうひで

採用面での認知度向上もあったと人事から聞きました。基本的に社名と実名を出して個人の裁量でつぶやいているので、飾らない、現場の本音が聞けるというのが採用候補者の方にとっても良かったみたいです。

某大澤

そうですね。実際、採用候補者の方から、「TwitterなどのSNSで貴社の社員の呟きを⾒て、こういう⽅々と⼀緒に働きたい!と思ったから応募しました」というメッセージもいただきました。

 前向きな取り組みだと評価してくれて、追随してくれる社外の方が多くいたのもうれしかったですね。取引先の方に「Twitterでナイルさんのファンになりました」と言っていただけたこともありました。

経営陣の理解とバックアップのもとで取り組むことが重要

 ――最後に、企業がTwitter道場のような取り組みをするときに重視すべきこと、意識すべきことを教えて下さい。

高林ゆうひで

やっぱり、会社ぐるみで取り組むことじゃないでしょうか。

某大澤

経営陣からの応援は必須!ナイルの場合、運用しやすかったのは上層部の理解と後押しがあったからだと思います。

きしほだか

投稿時間を気にして量が減るのは本質的でないからと、業務に支障をきたさない範囲で就業時間中のツイートが許されたのも、取り組みやすかったポイントですね。

某大澤

 社名、実名出しで運用するにあたっては、社員の発言がきっかけで炎上するのでは?内輪ネタだと思われて敬遠されるのでは?と不安で押しつぶされそうでした。が、実際にやってみると、不安は杞憂だったと感じています。 

現在はTwitter道場としての取り組みはしていませんが、引き続きアカウントを運用してくれている人も多く、とてもありがたいですね。

きしほだか

今までTwitterは単なる情報収集ツールでしたが、みんなで情報を交換して成長し合えるコミュニティだと実感しています。今後も楽しみながら運用を続けて、より多くのリアルのコミュニケーションにつなげていきたいですね。