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即戦力はいない――オウンドメディアが成長する編集者/ライターの育成法

ナイルでは、「ナイルのマーケティング相談室」「Appliv TOPICS」「カルモマガジン」と、各事業部でさまざまなオウンドメディアを運営しています。
今回は「カルモマガジン」「ナイルのマーケティング相談室」それぞれのコンテンツ制作を担う2人に、オウンドメディアの運営における組織づくり、メディアを成長させる編集者/ライターの育成方法について話を聞きました。

伊藤真二(いとう しんじ)
自動車産業DX事業部 コンテンツ責任者
「カルモマガジン」編集局長
情報・報道番組を中心に放送作家やディレクターとして15年ほど活動し、その後、事業会社にてWebサイトの制作責任者として運用を行う。17年にナイルのデジタルマーケティング事業部コンテンツユニットに編集者としてジョイン。2019年3月より現職。趣味はお笑い芸人さんとネタを作ること。

高林勇秀(たかばやし ゆうひで)
デジタルマーケティング事業部 マーケティングユニット
「ナイルのマーケティング相談室」編集者
出版社にて、スポーツや育児といったジャンルの書籍・雑誌の編集業務を行う。その後、月間4,000万PVのハウツーサイトや仕事情報サイトの編集長として従事。2018年にナイルへ入社。

メディアの立ち上げフェーズは、記事制作の体制づくりが課題

――お2人とも、入社当初はデジタルマーケティング(DGM)事業部のコンテンツユニットで、クライアントワークを中心としたコンテンツ制作をしていたんですよね。

伊藤:はい、そもそもは同じチームでしたね。入社当時はコンテンツマーケティングやSEOのことがわかっていない状態だったので、今振り返ればよく入社させてくれたなと思います(笑)。
2017年から1年半、DGM事業部のコンテンツユニットにいたおかげで、SEOをはじめさまざまなスキルを身につけられました。

2019年3月に「おトクにマイカー 定額カルモくん」を運営する現在の自動車産業DX事業部に異動して、オウンドメディア「カルモマガジン」の編集長に就任したのですが、DGM事業部で培ったものがなければ、とても運営していけなかっただろうと思います。

――今では「カルモマガジン」だけでなく、多岐に渡るチャネルを通じた「定額カルモくん」のマーケティングを担っていますよね。

伊藤:今はGoogle検索だけに頼っていられない時代になっています。YouTubeやTwitter、Instagramでの情報発信、外部のニュースメディアなどへの記事広告出稿など、情報を届けたい消費者と接点を持てるメディアすべてが対象になるので、各所でチャレンジをしているところです。

ここで得たものは今後、ナイルのナレッジとして他事業部にも展開していくつもりです。自分の責務としては、そこまでを見据えて取り組んでいます。

伊藤真二

――高林さんは、DGM事業部のコンテンツユニットからマーケティングユニットに異動されました。どのような経緯で今に至るのでしょうか。

高林:2020年に、インバウンド受注の増加を目的とした、事業部内のマーケティングを担うユニットが作られました。当初は以前かだんのインタビューにも登場した大澤(心咲)が一人でがんばっていたのですが、2021年に入ってWebコンサルタントだった青木と、コンテンツユニットの僕がそこに仲間入りした形です。
それで、僕は「ナイルのマーケティング相談室」というオウンドメディアの専任編集者になりました。

<参考記事>
異動によって新しい世界に踏み出し、成果に結び付ける先輩「フミダス」の今
事業部横断で引っ張りだこ!社内随一のSEO知識を持つ元Webコンサルタントの今

――記事の作成本数も結構攻めていますよね…。

高林:そうなんです。なので、最初は記事制作の体制づくりから始める必要がありました。ライターや外部の制作会社を確保して、月間50~60記事作れる体制ができたので、今は資料ダウンロード数をアップさせるためのバナー作成やフォーム改善、メルマガの配信なども行っているところですね。

高林勇秀

――お2人とも異動してすぐはメディアの立ち上げに関わっているので、確立されたものがないフェーズならではの苦労も多かったのではないですか。

高林:そうですね、体制づくりのときは伊藤さんにも相談させてもらいました。今も施策の優先順位をどうやって決めたらいいかなど、悩むことは多いです。伊藤さんも最初はそんな感じでしたか?

伊藤:僕も、どうやって制作体制を作っていくかはすごく悩みました。ナイルではコンテンツの質を大事にしているからこそ、編集力やライティング力のある人が重要になってくる
コンテンツマーケティングを楽しめるライターさんや編集者さんはどうやって見つけてくるんだと。未来のための記事制作において、今日始めないと未来の数字も1日後ろ倒しになっちゃうわけで。

そこで僕がやったのは、DGM事業部のコンテンツユニットで活躍している業務委託の方にこっそり依頼すること(笑)。もちろん、コンテンツユニットのマネージャーに許可を取ってですけどね。最初はDGM事業部の仕事を優先してもらいつつ、カルモマガジンと掛け持ちで…そのうち専属になってもらって…。

高林:ハハハ、いつの間にかスライドしてる(笑)。でも確かに人材は重要で、僕もコンテンツユニット時代にお願いしていたライターさんにも声をかけたりしています。
やはりチームビルディングにおいて重要なのは、スペシャリストの存在ですよね。チームの構築にあたって、すでにそういう方がいるのはすごく大きいです。

伊藤:すでにDGM事業部でコンテンツマーケティングをやっている方々だからこそ、記事のクォリティと制作スピードが両方とも担保できますしね。今は、その人たちが後進を育ててくれているので、編集者/ライターさんがずいぶん増えました。

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社員以外のメンバーにも数値を共有し、ミッションの達成を目指す

高林:カルモマガジンではこれまでに編集者/ライターさんを多く採用してきたと思うのですが、採用する方の基準というか、マッチしやすい人物像は見えてきましたか?

伊藤:採用時はライティングや編集のスキルを中心に見ていますが、紙媒体の経験がある方は親和性が高いですね。SEOやコンテンツマーケティングの知識は、後からどうにでもなるので(笑)。
僕がそうだったように、デジタルマーケティングのナレッジに関しては入社後に学んでもらえるので、まずは良質なコンテンツを作れるスキルを最優先事項としています

でも、紙媒体をやってきた人がマーケティングとしてのコンテンツづくりを楽しめるかは心配です。紙媒体はWebほど如実に数値が出る性質のものではないですし、デジタルマーケティングにおけるコンテンツ制作は、ただ良い記事を作ればいいわけではないというのが前提にあるので、最初は面喰らうことも多いと思うんです。
なので、マーケティングを目的としたコンテンツづくりの面白味をきちんと伝えることが大事だなと。

高林:コンテンツマーケティングやSEOを理解している紙媒体出身の人は、やはりまだ少ないですよね。

伊藤:こちらが求めている要素を完全に満たしている人材を採用するのは難しいですね。他社のことはよく知らないのですが、アナリストやSEOマーケターもチームにいて、その人たちとコンテンツの方針などを決めたりしながら制作する…という僕たちがやっているような作り方はしたことがないと、よく言われます。

――そんな中で、新しいメンバーのモチベーションアップやスキルアップにつなげるために、何か取り組んでいることはあるんですか。

伊藤社員に課しているOKRの内容を、派遣社員や業務委託(準委任)、アルバイトの方にも見てもらって、目線を合わせた上で業務に取り組んでもらうようにしています
どれくらい達成できているかを数字で見てもらうことで、向かうべき方向にスマートに向かえってもらえるようになった気がしますね。
おかげで、メンバーからも、自分の成長を感じられるようになったという声ももらっていますし。

高林:単純に記事を作って納品してもらうだけでなく、自分の働きによって事業を伸ばすことにちゃんと寄与できていることが数字からわかれば、やりがいにもつながりそうです。

伊藤:そうなんです。僕から言われたことをひたすらやるんじゃなくて、自発的に動くようになってくれたのが良かったですね。

<カルモマガジンの編集デスク・飯野千佳のインタビュー記事>
“紙”の編集経験をwebでも活かす! カルモマガジン編集者の仕事

メディアの性質を理解した適切な投資と、ナレッジ共有文化が成功につながる

――オウンドメディアを運営するにあたって、ナイルという環境はどんなところに魅力がありますか。

伊藤:先日、代表から「ストックコンテンツにはCPAという概念がない」と言われて、ありがたいと感じましたね。ストックコンテンツはすぐに獲得につながらなかったとしても、いずれ黒字化します。それを待ってくれる、信じて任せてくれる会社の環境には感謝しています。

高林:きちんとコンテンツ制作の予算をとってくれているのは、ありがたいなと感じています。記事の制作費が絞られると、依頼できるライターも限られてくるので、編集リソースが逼迫するなど制作効率が悪くなるので…。

あとは、ナレッジの共有文化ですかね。ナイルにはさまざまな分野で知見のある人がいて、その発信がキャッチしやすいんです。たとえ同じチームにそういう人がいなくても、社内の専門家がくれる情報を活かせるのはいいなと思います。

伊藤:そうですね。これまでナイルのかだんでもいろんなメンバーが言っていますが、現マーケティングユニットのSEO通・青木くんの情報発信は非常にありがたく感じています。
あと、社内のSlackにSEO研究のチャンネルがあって、そこで日々SEOに関する検証が行われているんです。良さそうな施策があれば、真似させてもらっています。

高林:「ナイルのマーケティング相談室」の立ち上げにあたって、伊藤さんのほかにAppliv TOPICSのメンバーにもヒアリングさせてもらいました。コンテンツづくりをどう進めているのか、数字は何を追っているのかといったことを聞かせてもらえたので、本当に助かったんですよね。
参考にしたい情報をもらうことができたし、自分がこうしようと考えていたことは正しいんだと背中を押してもらった。この環境がチャレンジを後押ししてくれているんじゃないかって思います。

<参考記事>
1年で売上2倍に!編集者がSEOから分析改善まで担うAppliv TOPICSの舞台裏

――では、お2人がこれからやっていきたいことを教えてください。

伊藤:カルモマガジンのほかにもいくつか記事メディアを運営しているので、それぞれ編集長やデスクを採用して記事制作は任せていく予定です。僕は編集部をフォローしつつ、TwitterやYouTubeなどオウンドメディア以外の施策と、広報などほかのチームとのコラボ施策に取り組んで行く予定です。
また、ここまで学んだナレッジを後進に伝えることも行っていきたいですね。

高林:オウンドメディア運営のところでは、悩みに寄り添える記事を作っていきたいですね。マーケティングについて悩んだときに、「ナイルのマーケティング相談室」を思い出してもらえるようなメディアに育てていきたい。そこからナイルに関心を持っていただき、問い合わせしてもらえる自然な流れを作れればと思っています。

オウンドメディア運営を含めたマーケティングは、泥臭い作業が多いと感じていますが、コツコツと積み重ねて、成果につなげていきたいです。

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