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個ではなく“組織”を主語に事業成長を目指す!失敗しても「前を向く」事業家の思考

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ナイルが掲げているバリューのひとつ「全員、事業家」。この「事業家」とは「壁に立ち向かう気概を持つ人」を意味し、ナイルでは「事業家」としての振る舞いやコミュニケーションのあり方を13項目にまとめています。

そして、メディアテクノロジー事業本部では、事業本部長やマネージャー陣が13項目の事業家資質を体現するメンバーを定期的に称賛する機会を設けており、そこで取り上げられたエピソードを「ナイルのかだん」で紹介する連載がスタート!

初回は、13項目のうちのひとつである「事業家は、常に前を向く」を体現している行動として、メディアテクノロジー(MT)事業本部の開発マネージャー、工藤択斗のエピソードを紹介します。MT事業本部長の高階良輔とともに話を聞きました。

工藤択斗(くどう たくと)
メディアテクノロジー事業本部 開発マネージャー
2012年にエンジニアとして入社。コンサルティング事業のアクセス解析ツールやコンテンツ進行管理ツールの開発に携わった後にナイルを退職。個人で受託開発や起業を経験し、2017年にナイルへ再入社。現在はタチヨミの開発責任者や、ピタッとROASの開発を務める。

ひとつの失敗にとらわれず、次のアクションにフォーカスする

――はじめに、「事業家は、常に前を向く」とはどのような意味ですか?

高階:「前を向く」というマインドセットは「ポジティブであること」と混同されやすいですが、ここでいう「前を向く」とは、組織の存在する目的を理解した上で、その成長やミッションの実現に向かって邁進すること。

当然ながら、会社や組織は、個人の給与や成長のために存在しているわけではありません。プロダクトを成長させ、そこで掲げるミッションを実現するために存在している。ナイルでは、そこに向かう行動姿勢を「前を向く」として定義しています。

――今回、「常に前を向く」を体現しているメンバーとして工藤さんをピックアップされましたが、具体的なエピソードを教えてください。

高階:まず、工藤は自身の所属する事業組織において、それぞれが何のために存在しているかを正確に理解しています。ナイル全社はもとより、所属するメディアテクノロジー事業本部や、ピタッとROASなどのプロダクトにおいても同様です。

そして、事業推進において失敗が起こったとしても、決して誰かを責めることはしません。個人の感情で良い・悪いと評価するのではなく、あくまで相手の成果や振る舞い、あるいは意見のロジックに対してフィードバックを行っています。

このように、事業成長や事業のミッション実現のため、常に前を向いて行動しているのが素晴らしいと思ったので、今回紹介しました。

<MT事業本部について高階が語っている記事>
高い機動性と組織の安定性の両立を目指す、「全員企画・全員自走」の組織づくり

――なるほど。

高階もちろん、工藤自身もこれまでに何度も失敗したことはありますが、落ち込んだところを一度も見たことがありません。ひとつの失敗に囚われるのではなく、冷静に「知識や経験、検討が不足していたからだ」と捉えて、「次はどうやって解決するか?」に焦点を当て、次のアクションを考えているんです。

このような思考は、ナイルが理想とする考え方というだけでなく、ビジネスパーソンとしても重要だと思います。

成功も失敗も、100年先のナイルにつなげる組織の成長機会

――工藤さんがそのような思考で行動するようになったきっかけはあるんですか?

工藤:2年ほど前から、ナイルでマネージャー向けの研修が始まったのですが、それが自分の考えを変えるきっかけになりましたね。

それまでは、自身が責任を負うプロダクトの範囲で成果を出すのがマネージャーの務めだと捉えていたんです。でも、研修時に経営陣が考えているナイルの組織像を聞いて、ただ目の前のプロダクトのミッションを追うだけでなく、ナイル全社において中長期的に何を目指すかを意識するようになりました。

――具体的にどういった行動を心掛けましたか?

工藤:ナイルは、ただ単発の事業を作ることを目指しているのではなくて、100年先でも時代のニーズを敏感に捉えて、時代に合ったサービスを多角的に提供できるような会社でありたいと考えています。

研修時に改めてそのメッセージを受けたとき、ひとつの事業を立ち上げて終わるのではなく、多くの事業を立ち上げたからこそ得られる知見や経験を、組織にフィードバックすることが重要だなと感じたんです。そうすれば、より効率的に事業を立ち上げられるようになると思って。

成功事例だけでなく失敗も、組織にとっての大事な成長機会。こういった経験を高いレベルで積んでいくことで、100年、1,000年先の社会に残るナイルにつながると考えています。

「個人」ではなく「組織」を主語にして課題を改善する

――失敗しても落ち込まない理由は、ナイルが中長期で目指す先を見ているからでしょうか。

工藤:失敗したら当然悔しいし、悲しいし、人並みに落ち込んでいるとは思いますけどね。ただ、それを外に出してないからそう見えないだけなのかなと。

それよりも、仕事においてうまくいかなかったり、失敗したりしたときに大切なのは、同じことを繰り返さないために、その原因となった課題を発掘して改善することですよね。それに、コントロールできないことに課題を見出しても意味がないので、自分の責任においてどうすれば良かったのかを考えることが大事。それが“反省”だと思います。

そして、大なり小なりひとつの組織をマネージャーとして仕切っているなら、反省するときの主語を「自分」にせず、「組織」にするべきですね。どういう仕組みが足りなかったのか、どういう体制や構造がこの課題を生んだのか――そんな視点を持って課題にあたることが重要だと考えています。

――組織を主語にする、いいメッセージです。

工藤僕は、仕事におけるほとんどの問題は個人の資質や特性ではなく、仕組みや体制などを改善すれば解決するはずだと思っているんです。なので、たとえ失敗があっても、それを糧に仕組みを改善できたなら「組織としてはプラス」と捉えています。

また、そういった改善は「人に依存しない組織」を作ることにも通じます。ひとりのメンバーのミスを取り上げて騒いだり、そこに限定して改善策を練っていたりする限り、組織は成長しません。“組織成長”を踏まえて個人を排除し、「どんな仕組みがあったら失敗を防げたか?」にフォーカスしたほうが、組織はより強くなると思います。

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※本記事は2021年4月28日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。