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「ホスピタリティと数字の両立」をコンセプトに、自動車業界の変革に挑む

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サービス開始から1年半、堅調に成長を続けている「おトクにマイカー 定額カルモくん」(以下、定額カルモくん)。さらなるニーズに備え、セールス部門の採用に力を入れています。
ただ、面接に訪れた候補者の方々からは、「定額カルモくんの強みとは?」「非対面のセールスってどんな感じなの?」といった質問を受けることも。

そこで、ナイルの執行役員であり、モビリティサービス事業部(MBS)の事業CSOを務める大谷昌史に、セールスチームの位置付けや方針などについて聞きました。

大谷昌史(おおたに まさふみ)
ナイル株式会社
執行役員 社長補佐/モビリティサービス事業部 事業CSO(チーフ・セールス・オフィサー)
2008年入社。営業統括や人事役員、デジタルマーケティング事業部の事業部長を経て、2019年4月にモビリティサービス事業部へ異動。現在はアライアンスとBtoCの営業責任者を兼務。元イタリアンのコック。

<大谷が登場した記事>
食からネットへ。越境キャリアに挑んだ元シェフが事業に懸ける想い

業界最高峰のマーケティング型営業集団になる!

――大谷さんはナイルの中でも社歴が長く、これまでにさまざまな業務を担当されてきましたが、現在は定額カルモくんの営業組織を統括されています。

2019年の4月からMBSの配属になり、社長で事業責任者の高橋とともにアライアンスを担っていましたが、おかげさまで順調に進み、定額カルモくんの事業を成長させる土台を整えることができました。
一方で、肝心のカスタマー向けの営業機能についても強化しないと拡大の足枷になってしまう…ということで、10月から営業組織を統括する立場となり、今に至ります。

MBSは、以前所属していたクライアントワークが主体のデジタルマーケティング事業部とはまた違った組織の色を持っている感じがします。扱っているものも違うので、当然集まる人の関心も違う。ナイルに入社して13年になりますが、どこか転職した気分ですね(笑)。

――営業組織は、どのような組織体系をとっているんですか。

この1年弱でメンバーの数は20人程度増え、複数のユニットに分かれて業務を進めています。ユニットごとにコンセプトや取り組みが分かれており、各々異なる目標を追いかけていて、それらを統括する営業全体目標としては3つの成果指標を設けています。

1. カーリースの契約率
2. オプションのクロスセル(リースと併せて契約いただく)率
3. 当該四半期にとって最も重要な組織的目標

1と2は業績に関することで固定的なものですが、3つめの「組織的目標」は四半期ごとに変わるのが基本。先を見据えてこのタイミングで取り組むべきこと、サービスや事業の発展に直結する改善目標を定めます。
ただ、セールスチームは拡大期なので、新たな戦力が毎月のように入社します。そのため、四半期に限らず、メンバーが増えるごとにユニットの編成や目標の見直す機会があります。

――メンバーが増えるということは、よりチームの目指す方向を明確にする必要がありますよね。拡大していくにあたってのビジョンはどういうものでしょうか。

私たちのビジネスモデルは、「仕組み」と「型」で拡大していく必要があります。「仕組み」は集客方法からセールスまでつながるスキームのことで、「型」はご契約いただくための営業手法です。
お客様は広告やウェブサイトを見てお申し込みされますが、セールスがその経緯と一致するコミュニケーションをとらなければ、お客様の期待と異なる印象を与え、離れられてしまう。そこで、お客様の申し込み経緯などによって対応方法が異なり、担当者もそれぞれでアサインしています。

セールス職として営業力は不可欠ですが、個人技だけでは良いサービスへと昇華できません。私たちは個人のスキルを型に落とし込んで仕組みに発展させることを大事にしています。

直近では、個人のスキルや成果を型化してマーケティングにつなげることで最高の結果を生み出す「業界最高峰のマーケティング型営業集団」を目指して、機能分解と組織化を進めているところです。
ただ、まだ人数が少なくて実行可能なプランが限られるので、早く増員してビジョンにフォーカスできる組織にしたいですね。

「生活必需品」であるクルマを利用しやすい社会にする

――定額カルモくんのビジネス上の特長を教えてください。

まず、お申し込みから納車まで、対面することなく完結するのが大きな特徴といえます。ナイルの強みはデジタルマーケティング力。クルマについて探索行動をしている層にくまなくリーチし、オンラインでは抜群の集客力を誇ります。
また、地域の制約がなく、全国を対象にできるのもオンラインだからこそ。お客様の大半は地方在住の方です。セールスチームでは、申し込み審査に通過した全国のお客様に対して相談を承るところから、提案、契約までを担います

クルマの購入を検討している方には、「リース」の利点をご提案します。毎月の支払いをローンよりも抑えることが可能で、税金などの時期に関係なく支払額が一定であることなど、リースならではの利点を理解してもらうことがポイントです。
一方、始めからリースを考えている人には、金額面や納期事情などお客様の生活背景を軸にクルマをご提案しています。ご提示できる車種やグレードは国内主要8メーカーから豊富な選択肢がありますので、お客様にとってベストなご提案が可能です。

――選べるクルマが豊富だと、どう差別化につながるのでしょう。

一般的に新車購入の場合、カーディーラーでは自社系列の車種しか案内ができません。トヨタディーラーならトヨタ車、スズキディーラーならスズキ車といった具合です。けれども、定額カルモくんは主要メーカーの車種を一通り扱っていますから、利用シーンや予算に合わせてメーカーを横断した車種やグレードを選ぶことが可能。お申し込みさえいただければ、メーカーを問わずフラットにご提案しています。

また、契約年数を11年まで選べるのも魅力ですね。月々の支払額はかなり抑えられるので、予算が限られているお客様でも新車を検討できます。実際に新車で利用されるお客様の多くが、11年契約を選択されていますよ。

――お客様がリースを選ぶ決め手として、最も大きいのはどういったことですか。

「手頃な月払い額」が大きいと思います。新車でローンを組むと、月々数万円以上の支払いに加えて定期的な税金が生じるのに対し、定額カルモくんなら新車でも税込みで月1万円台からご利用いただけます。
月数万円の支出が厳しかったり、ローンでの購入が難しかったりする方にとって、その差は大きいと思います。

定額カルモくんを利用されるお客様の多くにとって、クルマは趣味やステイタスのための物ではなく、生活必需品。通勤や家族の送り迎え、買い物など、クルマがなければ暮らしが成り立たない人が多くいます。日本人の所得はここ20年間ほど横ばいなので、できることなら家計の負担を抑えたいと考えるのは自然なことです。

――定額カルモくんでは、新車のみの扱いだったのが、2019年12月から中古車の取り扱いも始まり、よりリースが可能になる方の層が広がりましたね。

中古車は、ラインナップ次第で新車よりも安いクルマがご提供できますし、受注生産の新車と違ってご契約後1ヵ月程度で納車できます。
今後はリース審査に通らなかった方へも代案をご提示できるよう独自のサービスを展開予定ですので、一層クルマを手に入れやすい環境をご提供できると思います。積極的にサービス拡大に取り組んでいますよ。

――クルマを所有することが敷居の高いものではなくなり、手軽に「生活の足」を手に入れられるように尽力しているんですね。

お客様のさまざまなニーズに沿ってご提案できるのが、定額カルモくんならではの強み。数ある選択肢の中から、いかにお客様にとって最適な条件のクルマをご提案できるかが、セールスの腕の見せどころです。お客様のさまざまな要望に応えられるサービスづくりと、セールスチームの強化を両輪で取り組むことが大切だと考えています。

柔軟な対応力でお客様にご安心いただく

――どのような方針でセールスを展開していますか。

日本のEC(イー・コマース)化率は6%強といわれ、まだまだ「オンラインで大丈夫なのか」と不安を感じるお客様が多いのが事実。セールスは、お客様が安心してご契約いただけるよう心理的な壁を払拭し、信頼を得ることが重要な役割だと考えています。

中でも意識しているのが、「ホスピタリティ」。サービスの良し悪しは、ウェブではなくお客様と直接コンタクトをとったときの対応と印象で決まります。「このサービスを見つけられて良かった」と思っていただけるように、お客様の生活背景やお申し込みの経緯を汲み取って、その方のためのコミュニケーションをとるのがセールスの役目。数字はその結果ついてくるものです。

――お客様への向き合い方や姿勢以外で、結果を出すために心掛けていることはありますか。

マイカーサービスとしては、新車だと納期、中古車だとどういう車が市場に出回るかなど、外的要因の影響を受けやすいんです。加えて、マーケティングがどのようなユーザーをどのように集めたかでも営業温度感や契約率が変わる。そんな中でセールスが結果を出すためには、問題があっても柔軟な発想で提案できる機転が重要です。

例えばですが、とあるお客様の場合、当時所有していたクルマの売却時期との兼ね合いで、ご希望いただいていた納車時期と実際の納車時期のタイミングが合わず、ブランクが発生してしまうことがありました。そこで、セールスがそのブランク期間用に格安レンタカーをお教えすることで成約に至ったケースがあります。また、提携先と交渉することで納期をなんとか調整できたこともありますし、新車ではなく中古車でご契約いただいたこともあります。

たとえ「もう無理かも…」という状況になったとしても、お客様の課題をいかに解決するかを粘り強く考え、機転を利かせることでお客様に気付きを与えることができます。ちょっとの粘りでお客様の期待に応えられる場面は多いもの。ホスピタリティとはかけ離れますが、「諦めるな!なんとかなる!」の考え方が大事です(笑)。

成熟した業界に変革を起こすワクワク感

――現在のセールスチームの課題はどのようなことでしょうか。

お申し込みがどんどん増えている状況の中、ひとつの商談に対してセールスが確保できる時間が限られています。そうなると、時間内に話をまとめきれなかったりして、契約率にも影響するんです。
メンバー一人ひとりが先ほどお話した「ホスピタリティと数字の両立」を一層大切にして取り組めるよう、商談できるメンバーの増員と、それを支えるサポート機能の強化が現在の課題ですね。

――セールスのメンバーは、以前から自動車業界の経験者が多いのでしょうか。

セールスのメンバーにはディーラーなど自動車業界の出身者もいますが、多くは業界未経験です。ですが、成長支援の体制や仕組みは整えられつつあるので、多くが入社して2ヵ月経つ頃には受注できるようになっています
もちろん、成長度合いは本人次第なところもありますが、ITや自動車への関心があれば十分活躍が期待できますよ。

――今後入社するメンバーに期待していることは、どんなことですか。

営業組織の成長や改善を通じて得た経験を、さらなる事業開発に活かしてもらえたら嬉しいですね。定額カルモくんのビジネスは、あくまでもモビリティサービスの入口に過ぎません。「マイカーの概念を変える」ことが私たちのミッションで、売上やシェアの拡大が目的ではないのです。
営業関係者は開発やマーケティング、広報との連携を図るシーンも多いので、視野を広げて、営業の枠組みを越えた活躍を期待しています。

――最後に、今後の定額カルモくんの展望を教えてください。

日本国内のマイカー市場は緩やかな下降傾向にあります。一方でマイカーリースは急速に伸びていて、2018年からの5年間で5倍に拡大するという見方もあります。

そういった中、私たちの現在の目標は、「オンラインによるカーリース契約数で日本No.1になること」。幸いパートナー企業との関係も良好で、先方も定額カルモくんを「欠かせない存在」をおっしゃっていて、とても心強いです。
そもそも、すでに成熟している自動車業界にIT企業として参入すること自体がチャレンジングでおもしろいですよね。私たちのような第三者が台頭することで、これまで当たり前だった販売やサービスの在り方がガラリと変わる可能性さえあります

――目の前の売上や利益を求めるのではなく、「成熟した自動車業界の当たり前を変える」というモチベーションがあると、業務に取り組むワクワク感が違いますね。

組織が大きくなるためには結果ばかりを追ってしまいがちですが、セールスのメンバーは「一人ひとりのお客様の最適解を見出すパートナー職であるべき」と考えています。
今は、そのために必要な仕組みを構築する段階。自分から一歩踏み込んでトライできる人といっしょに事業を成長させて、変革を楽しめる組織であり続けたいですね。

※本記事は2020年8月17日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。