自発的に学習するカルチャーを体現する、学習支援制度「ワンアップ」
ナイルには、社員の継続的な成長を目的とした学習支援制度「ワンアップ」があります。書籍代や勉強会の参加費など、1人あたり月1万円まで補助される制度です。
ワンアップはどのような経緯で始まり、どれくらい利用されているのでしょうか。制度の背景や利用状況について、ナイルの取締役であり、人事本部本部長の土居健太郎に話を聞きました。また、制度を利用した社員のコメントも紹介します。
目次
「自発的に学ぶ」カルチャーを体現する制度
――あらためて「ワンアップ」の内容について教えてください。
書籍代や勉強会の参加費、インターネット上の有料コンテンツの購入費などを、会社が1人あたり月1万円まで補助する制度です。事前の申請や承認も必要なく、スキルアップのために自由に使ってもらうことを目的としています。
――どうしてこのような制度ができたのでしょうか?
元々、ナイルの社員は書籍から知識をインプットする人が多かったので、常に学ぶ姿勢を忘れないでほしいと思い、勉強を後押しする制度として設けました。制度ができたのは、2013年ごろです。
社会人になると、勉強熱心な人とそうでない人の差はどんどん開いていきます。インプットを怠ったり、仕事以外の外部の情報にアンテナを張れなくなったりすると、過去の成功体験や経験則から抜け出せなくなる。やがて自分のやり方が時代遅れになり、その瞬間に成長が止まってしまうというのもよくある話です。
ナイルの社員には、そうなってほしくありません。日々の勉強が当たり前になってほしいですし、知的好奇心が旺盛な人たちが社内に増えてほしい。そのためにこの制度を活用してもらえればと考えています。
――社員は、ワンアップをどのように利用しているのでしょうか?
利用実績のほとんどは書籍代ですね。インターネットでも情報収集ができる時代ですが、まとまった知見を得るにはやはり書籍が有効な手段です。
ただ、会社としては「ワンアップを活用しよう」「もっと本を買いましょう」と積極的に呼びかけているわけではないんです。利用を義務づけているわけでもないですし、制度を使うかどうかはあくまで社員の自由です。
それでも社員が増えるにつれ、利用実績も増えている状況です。自発的に学ぶカルチャーが根づいていると感じますね。
――土居さんから見て、「おもしろい使い方をしている」と思うケースはありますか?
部署によっては、ある一冊の書籍を「課題図書」のように使っているところがあります。事業責任者やマネージャーから「この本には、うちの部が大事にしたいことが書いてあるから読んでほしい」といったアナウンスがあると、何人もが一気に同じ書籍を購入したりするわけです。自分がどんな書籍を購入したか、グループ内で共有している部署もありますね。
また、ワンアップはセミナー代にも使えるんですが、高額なセミナーのうち1万円分だけを補助してもらって、残りを自腹で支払った社員もいます。これはさすがに「ストイックだな」と思いました(笑)。
――最後に、制度をこう活用してほしい、という思いを聞かせてください。
繰り返しになりますが、学習をきちんと習慣にしてもらえたらと思っています。
もちろん、書籍に頼らない勉強法もありますし、実務を通じて学べることもたくさんあります。必ずしも書籍を読まないといけないわけではないですが、体系的な知識を得たり、自分の取り組みが正しいことを確かめたりするために、「書籍で学ぶ」という姿勢は普遍的なものでしょう。
ワンアップを活用して、何歳になっても学び続けてほしいですね。
ワンアップを利用した社員の声
ナイルの社員は制度をどう活用しているのでしょうか。利用者からコメントをもらいました。
安松さん(メディアテクノロジー事業部 エンジニア)
書籍の購入はもちろん、Udemyのオンライン講座や、Boothで販売している、一般では流通されていない個人創作物にも使える点が気に入っています。
Udemyは、海外のエンジニアが最新の情報を発信するなど、質の高い講座がそろっていて、エンジニアのインプット先として主流になりつつあると感じています。直近の業務で必要になりそうな部分だけピンポイントでチェックしたり、触ってみたかった技術のハンズオン系の動画を買って試してみたりしていますね。
Boothでは、著名なエンジニアが執筆したオンラインの同人誌などを買っています。フロントエンドの技術は流行り廃りのスピードが速く、最も評価されている書籍が同人誌ということもよくあるので、とても助かっています。
三瓶さん(メディアテクノロジー事業部 開発責任者)
Udemyというオンライン講座を受けられるサービスを利用することが多いです。web開発者向けの講座が豊富にあるので業務で必要な技術だったり、体系的に学び直したい技術があったりすれば、ワンアップを活用しています。
谷藤さん(自動車産業DX事業部 セールス)
元々、月1万円くらい書籍を購入していたので、非常に助かっていますね。実務で課題にぶつかるたびに、解決に繋がりそうな書籍を購入するようにしています。一番多いジャンルは、営業ノウハウや心理学についての書籍。ビジネスフレームワークについて書かれた書籍なども、提案の際に非常に役立ちました。すぐに読みたい書籍は電子で、じっくり読みたい難しめの書籍は紙でと、使い分けて活用しています。
福田さん(自動車産業DX事業部 広告ユニットマネージャー)
気になった書籍は迷わず「即ポチ」する癖がつきました。購入するかどうか迷う時間がほぼなくなり、課題解決までの時間が圧倒的に短くなった実感があります。また、必然的に読書量が増え、自分自身の引き出しの幅も広がっていると感じます。
日下さん(デジタルマーケティング事業部 コンサルティングユニットマネージャー)
実務で直面した課題に対する解決のヒントを得るために書籍を参考にすることが多いです。元々は紙の書籍のみが制度の対象でしたが、トレンドに合わせて電子書籍やnoteもOKにしていただき、非常に利用しやすい制度になっています。電子書籍を活用することで過去に読んだ本を見返す機会が増え、復習にも役立っています!
戸田さん(デジタルマーケティング事業部 編集者)
私が所属するコンテンツユニットのメンバーが、編集者やライターに向けておすすめの書籍を紹介する「ナイルの本棚」というコーナーを運営する上で、ワンアップがとても役立っています。自分が紹介する書籍を選ぶために、数冊購入することもできますし、メンバーが紹介した書籍を片っ端から読めるのもうれしいポイントです。部屋に読みたい書籍の山ができているので、コロナ禍の巣篭もり期間でも楽しく過ごせています。
社員1人あたり月1冊以上書籍を購入して学習に活用している
過去3年間のワンアップの利用実績データを出してみました。毎年、利用金額と購入冊数が増えています。この制度を利用して、社員1人あたり月1冊以上は書籍を購入している計算になります。
以上、ナイルの自発的に学習するカルチャーを体現する学習支援制度「ワンアップ」の紹介でした!
※本記事は2021年11月19日に公開しており、記載情報は現在と異なる場合がございます。